『ポケモン+ノブナガの野望』のプレイ感想
本作品は2012年発売のニンテンドーDS用ソフトです。発売元は株式会社ポケモン、そして開発元はコーエーテクモゲームスと、株式会社ポケモンの2社共同開発となります。信長の野望シリーズの要素とポケットモンスターシリーズの要素を掛け合わせた戦略シミュレーションゲームとなっています。
このゲームの特筆点は何といっても歴史ゲーム×ポケモンという異色のコラボ作品であり、一風変わった世界観であるというところでしょう。
登場武将のキャラクターデザインは戦国無双3のキャラクターに基づき、美男美女の武将がポケモンのパートナー(作中ではブショーと呼ばれる)となって信長の野望式のポケモンバトルをします。ポケモンのスピンオフ作品という事もあり、ポケモンシリーズとは一味違った設定背景があります。そのため独特の雰囲気とゲーム性を楽しめる作品となっています。また従来のポケモンシリーズ以上に表情豊かなポケモンが見られるのも魅力です。
ゲームの進め方も信長の野望シリーズとポケモンシリーズの内容が掛け合わせられています。
信長の野望シリーズは戦略シミュレーションの形態を取っています。ターン制が導入されており、毎ターン碁盤状の戦闘フィールド上にいる武将を動かして敵を攻撃して全滅させる、または一定条件を達成すると勝利となります。
一方ポケモンシリーズの戦闘は、自分のポケモンが相手のポケモンを全て倒すと勝利という単純明快なルールなのですが、ポケモンごとに有利不利が発生する属性を持っています。ポケモンによっては複数の属性を兼ねるものもあり、戦闘ではこの属性を考えた上で敵の弱点をつき、有利に選局を運ばせるのが基本の戦い方となります。
本作品では信長の野望のルールである戦略シミュレーションの戦闘をベースにし、そこにポケモンのルールである属性バトルを掛け合わせた戦いをします。
さて、前置きが長くなりましたが、信長の野望もポケモンも好きな私としては、ゲーム性の面では消化不良かな、というのが正直な感想です。上手く信長の野望を子どもにも取っつきやすくしたように思いましたが、ポケモンシリーズの要素が弱いです。ポケモンシリーズはポケモン1匹あたりに4つまで自分で選んだ技を持てるのですが、この作品では予めポケモンごとに決められた1つしか技を持てません。せっかくポケモンの能力自体は高くても、技によっては宝の持ち腐れ状態になってしまった者もいます。しかも反動技を指定されているポケモンは2ターンに1度しか技が撃てない状態や、攻撃の度に自分の能力が下がり続ける状態になる為使いづらいポケモンもいます。戦略シミュレーションというジャンルなだけに技を複数持てる仕様でないのが勿体ない点です。
ただし前述のように世界観は他に無いものであるので、一味違ったポケモンを楽しむのであれば面白いかと思います。