ダウントン・アビー / Downton Abbey

ダウントン・アビー / Downton Abbeyのレビュー・評価・感想

ダウントン・アビー / Downton Abbey
8

なかなか幸せになれないと嘆かないで!個性的貴族ドラマを観て!

ちょっと個性的なヨーロッパもの・貴族ものドラマを観たいなら、イギリスで放送された「ダウントン・アビー」がおすすめ!
舞台はイギリス、ヨークシャーの貴族の邸宅、ダウントン・アビーで物語は始まります。
タイタニック号が沈没したその時から、ダウントン・アビーで暮らすクローリー家の歯車が回り始めます。
その家の3人娘の長女メアリーは、婚約者をタイタニック号の沈没にて失ってしまいます。当時の法律では、男子が財産と爵位を受け取る「限嗣相続制(げんしそうぞくせい)」があったため、メアリーは結婚による財産の相続権を失ってしまいました。
そこから、メアリーをはじめ、次女のイーディス、三女のシビルの三人娘の周りで、貴族による政略結婚が動き始めます。
ここまでは普通の貴族映画にある流れで、内容もドロドロしたものが多いのですが、ダウントン・アビーの面白いところは、貴族だけではなく、その使用人の生活、使用人一人ひとりの物語、貴族や作品そのものへの関わりが描かれている点です。
また、キャラクターもみんなやや癖があったり、毎回事件やアクシデントが起こります。もちろん恋愛系や感動系、中にはかなり深刻なものが次々と起こり、それが貴族へも関わったりと、使用人のシーンもなかなか目が離せません。
使用人の場面ではややくだけた描写も、上級貴族たちとのドロドロにメリハリがついて面白いところです。
ドロドロといえば、メインの貴族のシーンもほぼ毎回事件が起こります。主に、高慢でやや意地悪な長女メアリー絡みのことが多いですが(笑)。自分が屋敷を相続したいがために、または次女のイーディスを蹴落としたいがために(笑)、何人もの男性と恋に落ちて、色々仕組んで忙しすぎるメアリーなのですが、毎回、恋も成就せず、ずっと不幸がつきまとい、なかなか幸せになれません。三人娘は誰と結婚するのか、どの爵位の婦人になるのか、誰が屋敷を相続し、誰が一番幸せになるのか。その背景の社会情勢はどうなっていくのか、そして使用人の人生も。
ドロドロでアクシデント多発、でも展開が早く、次へ次へと見たくなってしまう英国ドラマ「ダウントン・アビー」は6シーズン、映画1本の大作です。なかなか幸せになれない、でも最後は笑っている、そんな素敵な作品です。