石井輝男

石井輝男

石井輝男(いしい てるお)とは、日本の映画監督、脚本家である。本名は北川輝男。1924年1月1日生まれ。東宝に撮影助手として入社後、新東宝へ移籍して助監督となり、渡辺邦男や清水宏、成瀬巳喜男らの師事を受けた。1957年に『リングの王者 栄光の世界』で監督デビューを果たし、同社で『女体桟橋』や『スーパージャイアンツ』シリーズなどの佳作・話題作を次々と発表して頭角を現した。1961年には東映と専属契約を結び、高倉健が主演を務めた『網走番外地』シリーズを大ヒットさせて同社の看板監督の一人となる。1966年にフリーとなった後も東映を主な拠点とし、1968年の『徳川女系図』を皮切りに「東映ポルノ」と称される一連の異常性愛路線やカルト的人気を誇る『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』、千葉真一主演の『直撃! 地獄拳』といった数々のアクション映画、ポルノ映画を量産した。破綻のない娯楽作を仕上げる高い技術を持ちながらも、前衛舞踏家の土方巽を起用するなど表現規制に抗うアナーキーな作風を貫き、映画賞とは無縁のアンチ巨匠として孤高の地位を築いた。1980年代以降は一時劇映画から離れたが、1990年代に復活。つげ義春の『ゲンセンカン主人』や『ねじ式』、江戸川乱歩の『盲獣vs一寸法師』など、独自の文芸・エロス世界へ傾倒したカルト的名作を世に送り出した。2005年に肺がんのため81歳で死去。没後、映画界への貢献を称えられ日本アカデミー賞会長特別賞が贈られたほか、ゆかりの地である網走市には高倉健の筆による碑文が記された墓碑が建てられている。

石井輝男のレビュー・評価・感想