GetBackers-奪還屋- / ゲットバッカーズ

GetBackers-奪還屋- / ゲットバッカーズ

『GetBackers-奪還屋-』は、青樹佑夜による原作と綾峰欄人による作画で、1999年から2007年まで『週刊少年マガジン』で連載された人気漫画。この作品は、裏新宿を舞台に、依頼されたものを取り戻す「奪還屋」として活動する美堂蛮(みどうばん)と天野銀次のコンビが主人公だ。彼らは失われたものを取り戻すために、さまざまな困難に立ち向かいながら、依頼人の期待に応えていく。
ストーリーには深い人間ドラマが織り交ぜられており、読者は登場人物たちの成長と心の変化を感じることができる。アニメ化もされた『GetBackers-奪還屋-』は、2002年から2003年にかけて放送され、人気を博した。アニメ版は、漫画の魅力を色濃く反映しつつ、独自の解釈を加えたエピソードも含まれており、漫画ファンだけでなく新たな視聴者をも引き込む内容となっている。この作品の魅力は、ただのアクション漫画にとどまらず、友情、信頼、裏切り、そして再生といった普遍的なテーマを扱っている点にもある。

GetBackers-奪還屋- / ゲットバッカーズのレビュー・評価・感想

GetBackers-奪還屋- / ゲットバッカーズ
8

中二病全開設定!だけど泣けるハートフルアクション漫画。

ゲットバッカーズ奪還屋、その名の通り「取られたら取り返す」を信条にした二人の奪還屋を中心とする物語です。
この漫画の何がすごいって、登場キャラ、設定、何もかもがとにかく中二病もりもりなんです。
まず主人公の二人組、一人は「邪眼」と言われる目を持っており、目を合わせた人に数分間の夢を見せられるという能力を持っている男。
そしてもう一人は、体から電気を発生できるという能力を持っている明るい天真爛漫な男です。どちらも暗くて辛い過去を持っていて、二人が出会うまでは笑顔を忘れて過ごしていました。
暗い過去があるという設定は、中二病には外せませんね!
他に出てくるキャラクターも、ポイズンパヒュームという香水を使って戦う女の子や、体中にメスを隠し持つ外道医師、琴の糸で戦う美少年や、獣に擬態できる男…中二病にはビンビン来てしまう設定ばかりです。
この漫画の見どころは中二病設定だけにあらず、主人公の「夢を見せる」能力を使っていろんな人の悩みや苦しみを解決していくところです。
生き別れの家族に会いたいと願う老人に娘の姿を見せてあげたり、作品に固執するあまり何もかも失ってしまった画家に失った日常を見せてあげたり、思わず涙ぐんでしまいます。
舞台は日本ですがファンタジー要素がてんこ盛りで、終盤には堕天使すら出してしまう世界観ですが、最後にはちゃんとすべての事柄を説明できるデウス・エクス・マキナがあり、大人が読んでも「なるほど」と思える物語です。