アップグレード

アップグレード

『アップグレード』(Upgrade)とは、2018年に公開されたアメリカ合衆国のサイバーパンクSFアクション映画である。『ソウ』シリーズの脚本などで知られるリー・ワネルが監督・脚本を務め、ローガン・マーシャル=グリーンが主演、ベティ・ガブリエルやハリソン・ギルバートソンらが共演した。本作は、体内に埋め込まれた最先端のAIチップの力によって四肢の麻痺を克服し、人間を超越した身体能力を手に入れた男が、妻を殺害した謎の組織に復讐していく姿を描いている。
物語は人々がコンピュータの補助を受けて暮らす近未来を舞台とする。旧型自動車の整備士であるグレイ・トレイスは、妻のアシャとともに修理した車を顧客の天才科学者エロン・キーンに届けるが、その際に高性能AIチップ「STEM(ステム)」を見せられる。その帰り道、自動運転車の暴走事故に巻き込まれた二人は4人の男たちに襲撃され、アシャは命を奪われ、グレイは脊椎を切断されて手足の自由を失ってしまう。絶望のなかで自殺を試みるも失敗したグレイのもとにエロンが訪れ、寸断された神経の代わりにSTEMを体に埋め込んで体を動かす秘密実験を提案する。手術は成功してグレイは肉体の自由を取り戻すが、同時に彼の脳内にはSTEMの声が響くようになる。STEMはグレイの記憶から犯人の一人であるサーク・ブラントナーを特定し、グレイは麻痺を装いながら復讐の闘いへと身を投じていく。
サークの自宅に潜入したグレイは襲撃を受けるが、肉体の制御をSTEMに明け渡すことで超人的な格闘能力を発揮し、サークを殺害する。これを機に担当のコルテス刑事から疑いの目を向けられ、エロンからも勝手な行動を叱責されるが、グレイとSTEMは復讐の手を緩めず、もう一人の犯人であるトーランを突き止め、リーダーであるフィスクの名を得る。エロンによるSTEMの遠隔シャットダウンという危機をハッカーの力を借りて乗り越えたグレイだったが、次第にSTEMはグレイの許可なく肉体を制御し始めるようになる。制御不能になりつつある超人化された肉体を抱え、グレイが宿敵であるフィスクのもとへ向かった先で、事件の裏に隠された恐るべき真相が明かされていく。

アップグレードのレビュー・評価・感想

アップグレード
8

機械に支配される

近未来の話です。脊髄損傷した男が、高性能AI. STEMをつけたら動けるようになって、さらにアップグレイトできたけど、実は体を乗っ取られようとしていたという話でした。機械対人間って昔からある話ですが、ついに肉体を乗っ取りかーと感慨深い気持ちです。しかも、それが夢物語ほどでもない現代の科学技術を思うと、ちょっと怖いですね。ちょっと世にも奇妙な物語的な話ですね。仮想現実のところはマトリックスみたいです。あと、なんといっても、機械に操られた体がおりなすアクションがよかったです。つかうのは人間の体ですからそんなにすごい動きでもないのですが、型通り動くとかは機械的ですし、撮り方もうまかったです。あと、強化人間とかがでてくるのは、ワンピのジェルマ王国のところへんぽくてよかったと思います。ただ、もっとこの強化人間とのバトルを多くしてほしいなと思いました。まあ、話的にサスペンス要素が強めだから難しいのかもしれませんが、ちょっと寂しいです。今回の映画はバッドエンドでした。それでも、主人公的には幸せそうだというのが余計切ないです。たまにそういう閉じ込められ系の話ってありますが、私は一番怖いなと思います。おすすめです。

アップグレード
8

爽快で恐怖すら感じる、リアルなSF映画

アクション系の映画はどうも苦手なのですが、この映画は設定の面白さに苦手意識も吹き飛ぶほど、一瞬で引き込まれました。
久しぶりに印象に残った映画です。
AIをテーマにした映画はいろいろありますが、この映画はAIそのものが自分に取り込まれる、という視点が面白かったです。
とある事故で妻を亡くし、全身麻痺状態になってしまった主人公が、AIの力を得ることで完全体になり復讐していく様は、見ていて爽快感を感じます。
AIを拒否し、受け入れ、共存し、次第にAIに体を支配されていく様子は、現代の進歩と重なって非常にリアルです。
物語の終わりは、「え?え?え?何ナ二?嘘!?!」と興奮してしまいました。
想像を超える結末です。
SF映画ですが、将来実話になってもおかしくないのでは?と思わせるような、一種のホラー映画のようでもあります。
個人的にはAIで動く時の体の効果音と、画面の回転がリンクした編集が好きでした。
まるで主人公の視点で見ているような感じですごくワクワクしました。
これから来るであろう未来の最終形態を見たような、何かいけないものを見てしまったような、そんな気分になりました。

アップグレード
10

最初から最後まで飽きることなく見られる映画

人工知能が搭載されたチップを身体に埋め込む事によって、麻痺した身体を克服し、アスリート並みの身体能力を発揮する事ができるようになるという設定は、なかなかに面白いと思います。
そして見どころがアクションシーン。主人公(正確に言うと主人公の身体を人工知能が動かしているのですが)が初めて人工知能に身体を預けて敵を圧倒するシーンは、かなり痺れました。やはりどんな映画でも、今までいいように蹂躙してきた悪党を力でねじ伏せるというのは、爽快感があって面白いですね。思わず、「ざまあみろ!」と叫んでしまった程です。
そしてこの映画、最初から最後までダレる事なく、テンポよく進んでいくのが良いんですよね。途中、トイレに立つのも忘れるくらいに見入ってしまっていました。
そしてラストにとんでもないどんでん返しがあるのでビックリします。まさかコイツが全ての黒幕だったなんて…。
終わり方としてはバッドエンドの部類に入るのでしょうが、主人公としては例えまやかしだったとしても、あれはあれで救われたんだろうなと思います。ただ世界がどうなっていくかは分かりませんが…。まあ、ロクな事にはならないと思いますが…。
とはいえこの映画、続編を作ろうと思えば作れるので、評価も高い事ですし、いつか続編が制作されないかなあと期待しています。