ウルトラマン超闘士激伝

ウルトラマン超闘士激伝

『ウルトラマン超闘士激伝』(ウルトラマン ちょうとうしげきでん)とは、バンダイから発売されたガシャポンを中心とする玩具企画、およびそれを元に制作された原作:瑳川竜、作画:栗原仁による日本の漫画、OVA作品である。漫画版は1993年から1997年まで講談社の『コミックボンボン』にて連載された後、2014年からは『ガシャポンワールド』にて新章が連載された。
本作は当時流行していたスーパーデフォルメ(SD)ブームの流れを汲み、デフォルメされたウルトラシリーズのキャラクターたちが「装鉄鋼(メタルブレスト)」と呼ばれる鎧を身に纏って「闘士(ファイター)」となり、宇宙最強の座や平和をかけて戦う熱いバトルストーリーを展開した。連載当時の単行本は中盤までの収録に留まっていたが、後に復刊ドットコムや秋田書店から最終話までを網羅した完全版が刊行されている。
本編の漫画版における物語は、メフィラス大魔王編、ヤプール編、ゴーデス編、エンペラ星人編の全4部から構成されている。最初のメフィラス大魔王編では、各種族の親睦を深めるために開催された「第1回銀河最強武闘会」を舞台に、装鉄鋼を纏ったウルトラマンがハイパーゼットンを破って優勝するものの、大会を陰で操っていたメフィラス大魔王やその配下である鋼魔四天王とのウルトラの星を揺るがす大決戦へと発展する。続くヤプール編では、前回の戦いを経て潔い武人へと改心したメフィラスも参戦する第2回大会が描かれるが、異次元人ヤプールの策略によりウルトラマンが命を落とす。ウルトラ戦士とヤプール軍の全面戦争が勃発する中、メフィラスの指導によって実力を高めたウルトラマンタロウが真の「超闘士」へと覚醒し、異次元エネルギーの暴走を食い止めて世界を救う。ウルトラマンの復活予言から3年後を舞台としたゴーデス編では、ウルトラマングレートの肉体を乗っ取ったゴーデスや、海魔神コダラー、天魔神シラリーといった魔神たちが襲来し、最終的にウルトラマンが銀河永遠の生命デルタスターの輝きをもって究極魔神シーダを撃破する。最後のエンペラ星人編では、沈黙を破ったエンペラ軍が大攻勢を仕掛ける中、新人のウルトラマンネオスやウルトラセブン21、そして守護闘士たちが「銀河遊撃隊」を結成し、宇宙の三大秘宝を巡る激しい防衛戦が繰り広げられた。
OVAは1996年9月25日に発売された。時系列としては、ゴーデス編終了後からエンペラ星人編の間として位置付けられている。

ウルトラマン超闘士激伝のレビュー・評価・感想

ウルトラマン超闘士激伝
9

ジャンプ風ウルトラマン画

SDとジャンプのバトル漫画の要素が合わさった贅沢ぶり。所々、『ドラゴンボール』の影響が強い。そもそも原作者は『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』の三条氏なのである意味仕方ない(こちらのペンネームは「瑳川竜」であるが同一人物)。また三条氏はかなりのウルトラシリーズ好きなこともあり、小ネタはこれでもかと言わんばかりに詰め込まれているので、元ネタ探しの楽しさがある。扉絵でジープに追われるレオの姿(運転手はセブン)は、お察しいただけること間違いなし。
もともとボンボンで連載されていたが諸事情で打ち切り同然の終わり方をしてしまったものの、2016年に連載再開し2019年に無事連載を終えたので、ファンとしては歓喜そのものであろう。

ストーリーは、天下一武闘会を開催しては毎度毎度妨害があって中断しがち。そこから大きな戦いが始まるので、大会=戦争フラグとも言える。でもって主人公ウルトラマンは1度死んで生き返るまで出番はタロウが主役となり、生き返った後はウルトラマンが主役復帰している。連載当時は平成TVシリーズはティガ・ダイナのみで、この辺りの怪獣は未登場だった代わりにネオスや21、海外ウルトラマンことグレートとパワードが登場しているのが特徴。またタロウが主役の時、師匠のメフィラスとの関係がほぼ悟飯とピッコロなのがバレバレなのは御愛嬌。
続編の新章はタロウの弟子であるメビウス。また闘士についてもコスモス・ヒカリ・(他者の変装だが)ダイナ・ゼロと平成作品のウルトラ戦士も登場している。目玉としてはウルトラ兄弟揃い踏み、メフィラスの復活(OVA版で死亡)、ヤプール王再登場などがあげられるが、ゾフィーにも待望の装鉄鋼装着だったのでデザインも含めてファンを喜ばせる展開は上手。
奇をてらっている点はそこまでないものの、ジャンプ漫画のテイスト盛り込みながらも王道を地で行くストーリーは好感が持てる。