マッティン・サーネル / Martin Serner

マッティン・サーネル / Martin Serner

マッティン・サーネル(Martin Serner、マーティン・サーナー)とは、ロイ・アンダーソン監督作品への出演で知られる俳優である。2019年に公開されたスウェーデンのドラマ映画『ホモ・サピエンスの涙』で主要キャストの一人である「牧師」の役を務め、同作の制作裏に迫ったドキュメンタリー映画『Being a Human Person』(2020年)や『ロイ・アンダーソンの人々』(2023年)にも出演している。代表作となった『ホモ・サピエンスの涙』は、時代や年齢、性別の異なる人々の断片的な人生を淡々と描いた群像劇であり、サーネルが演じた牧師は、悪夢を見るようになったことから神への信仰を失い、「神はいないのではないか」という考えに囚われて深刻に悩む男である。作中では、精神科医に相談するも「生きていることに満足してもいいだろう」とあしらわれ、日を追うごとに正気を失って教会のミサの最中に信者の目を盗んでワインをラッパ飲みしてしまうなど、人間たちの絶望や悲劇、可笑しみをシュールに体現した。同作はCGに頼らず巨大スタジオに組まれた精密なセットとアナログな手法を用いて、全33シーンをワンシーン・ワンカットで撮影するという美しい絵画のような映像美が高く評価され、ヴェネチア国際映画祭の銀獅子賞(監督賞)をはじめ多数の映画賞を受賞している。

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