MMR マガジンミステリー調査班

MMR マガジンミステリー調査班のレビュー・評価・感想

MMR マガジンミステリー調査班
10

マガジン史上最高のギャグマンガ

MMRとはマガジンミステリールポルタージュの略で、週刊少年マガジンの編集部員で構成されていました。
基本的にこの作品の流れは、

キバヤシ「この○○は○○だったんだよ!(大抵地球がひどい目にあう内容)」
他のメンバー「な、なんだってー!?」

内容がわからなくてもこれだけわかっていれば十分です。つまりリーダーのキバヤシによるものすごい妄想と、それに振り回されるメンバーこそ最大のキモです。とにかくキバヤシはいろいろな状況から地球が滅亡する方向にもっていきます。とくに1999年が近づくと何でもかんでもノストラダムスのせいにします。

「時空を超えてあなたはいったい一体何度―― 我々の前に立ちはだかってくるというのだ!! ノストラダムス!!!」
というキバヤシのセリフはMMR史上に残る伝説の発言です。そもそもノストラダムスが立ちはだかるのではなくてキバヤシが何でもかんでもノストラダムスのせいにするというのが正確なのですが。

1999年が過去のものになった今だから言えますが、キバヤシの予想は外れることが前提になっていました。なぜならば1度だけキバヤシの予想が的中してしまったからです。そしてその作品は単行本に未収録になってしまいました。そのせいで隊員の1人であるトマルはいつのまにかメンバーになっています。

意図的に読者を笑わせようとはせず、まずは圧倒させてそこから笑いを引き起こさせる。まさに「シリアスな笑い」の典型と言えるでしょう。その概念が定式化(2004年ごろ)される前からこの作品はシリアスな笑いを作っていたのです。だからこそマガジン史上最高のギャグマンガと断言できるのです。