西本由紀夫
西本由紀夫(にしもと ゆきお)とは、日本の元アニメーション演出家、映画監督である。
アニメーション制作会社「ムッシュ・オニオン」の出身であり、キャリアの初期には東映動画(現:東映アニメーション)に制作進行として出向した経験を持つ。その後、オニオン時代の仲間に誘われる形でスタジオコクピットへ所属。そこからスタジオジュニオへと演出として出向し席を置いていた時期があり、その過程で演出家の佐山聖子や下田正美らと親交を深めた。また、木崎文智をはじめとする「へらスタ」の面々とも親交が非常に厚く、佐山聖子が監督を務める作品の制作に演出として多く参加した。
常にテンションが高くパワフルな人柄で、制作現場においてはムードメーカー的な存在として周囲を引っ張った。木崎文智監督の『バジリスク 〜甲賀忍法帖〜』では助監督として制作を大きく支え、木崎は当時のインタビューで「西本君がいてくれたおかげでなんとかなった部分がある。自分の手で回らないところをフォローしてもらい随分と助けられた」と、その緻密なサポート力と現場での貢献度を高く評価している。なお、同作に登場する忍者の中では「陣五郎」がお気に入りであり、自分に似ているキャラクターとして挙げている。
1990年代から制作進行や各話演出として精力的にキャリアを重ね、1990年代後半には『セイバーマリオネットJ』シリーズや『星界の紋章』『頭文字D』など数々のヒット作で絵コンテ・演出を担当。2002年にはOVA『高校鉄拳伝タフ』で初めて監督を務め、2003年には松本零士原作のテレビアニメ『銀河鉄道物語』の監督に抜擢された。さらに2005年から2006年にかけて放送されたテレビアニメ『アニマル横町』では、原作の持つ不条理なショートギャグの世界観をテンポの良い巧みな演出で映像化し、監督として作品を大ヒットへと導いた。
その後も、2008年の『ストライクウィッチーズ』や2012年の『ジョジョの奇妙な冒険』、2014年からの『遊☆戯☆王ARC-V』など、数多くの有名タイトルで演出や絵コンテを手がけ、現場を支える実力派演出家として活躍。2018年にはテレビアニメ『音楽少女』の監督を務め、キャラクターたちのアイドル活動を魅力的に描き出した。長年にわたり、幅広いジャンルのアニメーション作品を演出面から支え続けた確かな手腕を持つクリエイターである。
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