トランス・ワールド / Enter Nowhere

トランス・ワールド / Enter Nowhere

『トランス・ワールド』(原題:Enter Nowhere)とは、2011年に制作されたアメリカ合衆国のSFスリラー映画である。ジャック・ヘラーが監督を務め、スコット・イーストウッド、サラ・パクストン、キャサリン・ウォーターストンらが出演した。本作は2015年に『The Haunting of Black Wood』というタイトルで再公開もされている。
物語は、強盗を犯して店員を射殺したジョディ、夫とはぐれたサマンサ、車の事故で立ち往生したトムという見知らぬ3人が、森の中の古びた小屋で出会うところから始まる。彼らは森からの脱出を試みるが、一直線に進んでもなぜか同じ小屋に戻ってきてしまう不可解な現象に直面する。さらに会話を通じて、自分たちがそれぞれ1962年、1984年、2011年という異なる時代から、アメリカ国内の別々の場所を経てこの場所に迷い込んだという驚愕の事実に気づく。
事態が混迷を極める中、3人の前にハンスという銃を持ったドイツ人兵士が現れ、彼らを拘束する。緊迫した状況下で、ジョディが身に着けていたペンダントをきっかけに、サマンサやハンスまでもが同じペンダントを所持していることが判明し、時代を超えて集められた4人の奇妙な血縁と運命が紐解かれていくこととなる。

トランス・ワールド / Enter Nowhereのレビュー・評価・感想

トランス・ワールド / Enter Nowhere
8

古ぼけた小屋の謎…伏線回収も見事な佳作

パンクっぽいカップルのドライブ&強盗シーンから始まるので、これはクライム映画かな?と思ったのですが、オープニングが終わると、突然上品そうな女性(サマンサ)が不安そうに森をさまようシーンに変わります。彼女は何とか古ぼけた小屋にたどり着き、そこで自分と同じように車の故障で困っているという青年(トム)と遭遇。さらに冒頭の強盗犯カップルの一人(ジョディ)がどういうわけか小屋の前に倒れていて、三人はそれぞれの素性を怪しみながらも、協力して森から脱出しようとします。なぜ何度も小屋に戻ってきてしまうのか?三人の男女のどこかズレているような雰囲気はなぜか?これらの「答え」が後半に判明しますが、なかなか目からウロコのアイデアで、自分はわかったときに「そういうことか!」と膝を打ってしまいました。見直してみると会話などでちゃんと伏線を張っているのも見事。低予算ですが脚本次第で面白い映画が撮れる、ということを証明している作品だと思います。ちなみにトム役はクリント・イースウッドの息子さん。ちょっとした表情が似ています。個人的にはジョディ役の女優さん(サラ・パクストン)がキュートで好印象でした。この作品はネタバレを先に読んでしまうと面白味が損なわれてしまうので、何も頭に入れないで見ることをおススメします。