ポケットモンスター金・銀 ゴールデン・ボーイズ

ポケットモンスター金・銀 ゴールデン・ボーイズ

『ポケットモンスター金・銀 ゴールデン・ボーイズ』(ポケットモンスターきん・ぎん ゴールデンボーイズ)とは、斉藤むねおによる漫画作品。『ポケモン』を主題とした派生作品で、作者の斉藤は同作のゲーム、アニメの制作スタッフとして知られている。1999年から2001年にかけて『月刊コロコロコミック』で連載され、コミックスは全3巻が刊行された。舞台や基本的なストーリー進行、旅の道順などは『ポケットモンスター 金・銀』の流れを踏襲しているが、本作は「あらかじめ先が分かっている物語をどう描くか」というコンセプトとなっており、細部が異なる展開で進行している。連載そのものはタンバシティ編で終了したが、当初の構想ではこれ以降も物語を続ける予定であったと明かされており、斉藤はパートナーの交換や登場人物のクリスの離脱、アサギシティでのジム戦、クリスとブラックの邂逅などが描かれる予定だったと語っている。
ポケモンを愛する心優しい少年・ゴールドは、ポケモンチャンピオンになるために故郷を飛び出し、旅に出た。道中、多くの仲間やポケモンたちと出会った彼は、強敵との戦いを経て、ポケモントレーナーとしても、人としても大きく成長していくのであった。

ポケットモンスター金・銀 ゴールデン・ボーイズのレビュー・評価・感想

ポケットモンスター金・銀 ゴールデン・ボーイズ
10

王道主人公と卑劣な悪役の味が活きる作品

この作品は主人公のゴールドの王道ぶりと悪役のブラックの卑劣さが1つの売りとなる作品であり、平成初期生まれなら知っている人は知っていると言える作品です。ゴールドは基本的におバカで単純、直情的ですが、ポケモンへの愛情と勝負に懸ける心意気、戦ったトレーナーとの間で芽生える友情は本物です。ブラックはゲーム『ポケットモンスター 金・銀』本編のライバルがモデルとなっていますが、自分のポケモンに愛情のあるゲーム本編のライバルとは異なり利用価値がないと判断したポケモンは自分の都合で容赦無く切り捨てる非情な性格をしており、欲しいポケモンは人から奪って手に入れるという倫理観を完全に無視した面も目立ちます。ゲーム本編で1番目に挑戦するジムであるキキョウジムに、あろうことか伝説のポケモンであるフリーザーが出て来るシーンには、雑誌『月刊コロコロコミック』で読んだ2000年当時私は衝撃を受け、2020年現在でもあのような展開は「思い切ったな」と作者と編集者の英断を個人的に評価したくなります。下ネタやお色気が出てこない正統派な作風もまた魅力であり、真面目にポケモンの世界を冒険する主人公を応援したい人にも向いています。