先生の白い嘘

先生の白い嘘

『先生の白い嘘』とは、鳥飼茜による漫画、およびそれを原作とした実写映画作品である。講談社の『月刊モーニング・ツー』にて2013年10月号から2017年11月号まで連載された。本作は「レイプ」を題材としており、24歳の高校教師である原美鈴(はら みすず)を主人公として、男女間に横たわる「性の不平等」や性の問題に真摯に向き合ったヒューマンラブストーリーである。
語は、美鈴が担任するクラスの男子生徒・新妻祐希(にいづま ゆうき)が年上の女性とラブホテルから出てきたという噂から始まる。彼が本意ではなく関係を迫られていた事実を知った美鈴は、親友の恋人であった早藤雅巳(はやふじ まさみ)に強姦されて以来、性的関係を強要され続けている自らの境遇を新妻に重ね合わせていく。2015年には「このマンガを読め!」で第8位に選出された。2024年7月5日には実写映画版が公開された。監督は三木康一郎、脚本は安達奈緒子、主演は奈緒。R15+指定。

先生の白い嘘のレビュー・評価・感想

先生の白い嘘
9

男性も1度は読んでみてほしい

「先生の白い嘘」は鳥飼茜の作品。鳥飼茜の作風は男性にはあまりハマらないかもしれない。しかし、この作品に関してはぜひとも男性にも食わず嫌いせず読んでいただきたい。もちろん女性にも。
物語の主人公は真面目そうな女教師であるが、どの登場人物も主人公的な魅力をもっている。男性と女性の力の差、それをふまえた性への見方について、怖くなるくらい正直に描かれた作品である。あなたは女性がレイプされる事と男性がレイプされる事、この2つは同じくらいの重さをもっていると思うか。この作品では冒頭でこの疑問が提示されている。
やや重い内容で構成されているけれど、不思議と読んだあとには生きていく為の力強さを感じられるのではないだろうか。女性にとっては恥ずかしい、もしくは暗黙の了解的に口に出すことをためらうような「女について」を、本質的かつ着飾ることなく表現してある。また男性と女性の間にある取り去ることのできない不平等さについてすべての登場人物が全身全霊で向き合う姿を見ると、読者である私達は答えは得られずとも新たに考えるきっかけを必ず手にすることができる。サッと読めてしまう漫画という媒体の中で、小説を超えるようなひりひりを言葉と絵で私達に訴えかけている1つ飛び抜けた作品である。