8
ムエタイアクションの進化系&キュートなファイター
「マッハ!!!!!!!!」「トム・ヤム・クン!」 の監督によるタイ製のアクション映画。前作までのトニー・ジャーもかっこよかったですが、今回の主人公であるかわいらしい少女ゼン(ジージャー・ヤーニン)もかなり魅力的です。あどけなさすら残るその見た目とは裏腹に、彼女が見せるアクションはものすさまじく、そのギャップに驚くこと請け合いです。特にラスト近くの無双ぶりやブレイクダンスのような動きのジャージ男との対決は見ものです。さらに打撃バトルだけでなく、高架や看板に飛び移ったりと多彩なアクションも楽しめます。そして阿部寛がけっこう重要な役で出ているのも日本人的にはうれしい要素です。けっこう活躍してます。あとアクションだけじゃなく人間ドラマとしても秀逸です。ゼンには発達障害があり、さらに彼女の母親は白血病に侵されています。決して幸福とは言えない境遇の彼女ですが、そんな要素をひと蹴りですべて吹き飛ばしてしまうようなアクションを見せ、それが何とも言えない感動を与えてくれます。幼馴染のムンもいい味出してますね。「マッハ!!!!!!!!」を見た時も感じましたが、ハリウッドなどの緩いアクションに満足できない、コアな格闘ファンにも自信をもっておすすめできます。