ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団 / Coven and Labyrinth of Refrain

ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団 / Coven and Labyrinth of Refrainのレビュー・評価・感想

ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団 / Coven and Labyrinth of Refrain
10

百合好きにオススメ!ストーリーが最高なダンジョンRPG

ニッチなゲームに定評のある日本一ソフトウェア。
その中でも最高のゲームとしてオススメできるのが『ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団』です。
本作はダンジョン攻略パートとシナリオパートがあり、それらを交互にプレイすることでストーリーが進行します。
私はあまりダンジョンRPGをやった経験がないので一般的に面白いのかはわかりませんが、個人的にはとても楽しかったです。
ダンジョンは異世界風になっており、『小人の世界』や『モルグの世界』など色んな世界を探検することになります。
しかし、それより何より強調したいのが「ストーリーが最高すぎる」ということ。
主人公は魔女の使い魔として召喚されるのですが、少し意思表示ができる程度で発言したりはできません。
なので基本的にはその魔女を中心として話が進んでいきます。
魔女はあるモノを求めてダンジョン攻略を目指しているのですが、その理由や背景がだんだんと明らかになっていく過程が秀逸で、とにかく「早くシナリオを読みたい!」と気持ちが逸ってしまうほど。
そしてそのシナリオの良さを引き立てているのが、独特なキャラクター達です。
主要キャラクターは女性が多く、しかも一般的な『かわいい女の子』ではありません。
悪く言えば性格の悪い、尖ったキャラクターが多いのです。
そんな性格の悪い女たちの感情がぶつかって生まれる、最高の激エモストーリーをぜひ体験してください!
百合です!!!

ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団 / Coven and Labyrinth of Refrain
10

美しい魔女と妖しい書物の物語

『ルフラン市』という辺境の街に辿り着いたのは、黒く長い髪を持つ義足の美女ドロニア。彼女は魔女であり、人を思いのままに操る術を使う事が出来る。そしてドロニアの弟子であり、短い癖毛で金髪の幼い少女。彼女は魂を込めた人形を作る才がある。そして、目と口があり、話せはしないが言葉を解する事はできる奇妙な書物、妖路暦程(ようろれきてい)だ。奇妙かつ不気味な書物、妖路歴程は、ルフランの地下迷宮を踏破したある男が、七日七晩書き続け、男はその直後に死亡したと伝えられる黒塗りの頁で構成された書物だ。この書物こそがプレイヤーの分身でもある。
このゲームは一風変わった3DダンジョンRPGだ。3DダンジョンRPGで、「この壁が壊せたら手っ取り早く向こう側に行けるのだが」と思った事はないだろうか?なんとこのゲームはそれが可能なのである。他にも様々な些細な要望が、条件を満たせば叶える事が可能だ。ダンジョンを探索するのはプレイヤーの分身でもある妖路歴程に入ったルカが制作した魂を持つ人形『人形兵』だ。彼等が過酷なダンジョンへと赴くのだ。そして、このゲームは非常に残酷な表現が多々ある。ある小人の国では、扉を開ける為のスイッチがあるのだが、小人の絵があしらわている。しかし、これは絵では無く、スイッチに立ちはだかる小人だ。ある巨人の国では、ロシナという女性から人探しをやや強引に頼まれる。彼女は三匹の小鬼を従えているが、彼女を「好き」と慕う小鬼を邪険に扱う。そして、彼女の探し人は、大糞虫という虫の糞から見付かったり、目の前で巨人に食われたり等と皆無残な死を遂げている。そして、後に明かされるドロニアとルカの過去とルフラン市の秘密は胸が痛くなるような内容だ。登場人物全てに思いもよらない過去があるのだ。
このゲームには、クリア後もストーリーがある。是非クリア後のストーリーも見て欲しい。