ブルー・マインド / BLUE MY MIND

ブルー・マインド / BLUE MY MIND

『ブルー・マインド』(原題:Blue My Mind)とは、大人へと成長していく15歳の少女の身に起きた不可解な身体変化を、エモーショナルかつ衝撃的に描いたスイス製の新感覚ホラー映画である。本作はスイス映画賞で作品賞、主演女優賞、脚本賞の主要3部門を含む計7部門にノミネートされるなど、高い評価を得ている。
物語の主人公は、両親の仕事の都合で新しい街に引っ越してきた少女ミア。彼女は転校先の学校で目立つ存在であるジアンナたちのグループと親しくなり、親への苛立ちや大人へと変わっていく不安を紛らわすかのように、タバコや万引きといった悪い遊びに耽っていく。
そんな中、ミアは単なる成長期とは言い難い、不気味で不自然な身体の異変を感じ始める。ある日、奇妙な衝動に突き動かされて母親が飼っている金魚を口にしてしまい、その数日後に初潮を迎える。さらに、自分の足の指が水かきのように繋がり、脇腹にはエラのようなものが形成されていることに気づき、激しい恐怖と困惑に陥る。少女から大人の女性へと変貌する過程で生じる鬱屈とした感情や身体的違和感を、人魚へと変貌していく独創的なファンタジー設定に重ね合わせている点が本作の大きな特徴だ。
監督を務めたのはリサ・ブリュールマンであり、多感な時期の少女の心理を鋭く描き出した。主人公のミア役は、本作でスイス映画賞主演女優賞に輝いた当時19歳のルナ・ベドラーが体当たりで演じている。

ブルー・マインド / BLUE MY MINDのレビュー・評価・感想

ブルー・マインド / BLUE MY MIND
7

ブルー・マインドを観た感想

ジャンルは「ホラー」ですが、ホラーというよりはSFと青春ものを掛け合わせたような印象です。思春期の女の子の不安定さがよく表現されており、少し懐かしいような気持ちにもなりました。
主人公である少女ミアは、転校先の学校で、なぜか不良グループと行動を共にするようになります。ミアは不良少女っぽい感じではないし、他にも真面目そうで仲良くなれそうな同級生もいるのですが、そちらはつっぱねて、ミアは自分から不良グループに馴染もうとします。その理由は直接的には描かれていませんが、おそらく、自分に対して無関心ではないもののどこか冷たい両親への反発心からではないかと思いました。酒、タバコ、万引き、挙句の果てには麻薬や乱交まがいのことまで、邦画では想像しづらいレベルの不良行為のオンパレードですが、あまりドロドロした感じではなく、不思議なくらいサッパリと観れました。どちらかと言えば、ミアと不良グループのリーダー的な存在であるジアンナの友情が育まれていく様子に、ほっこりとしたくらいです。一方で、ミアの異変は突如、家で母親が飼っている金魚を衝動的に食べてしまうことから始まります。控えめではありますが、ややグロテスクなシーンです。これをきっかけに、ミアの身体はどんどん変化していきます。悲しい話ではありますが、それでも見終わったときにどこか清々しさを感じるのは、ミアとジアンナの互いを想う気持ちが純粋なものとして描かれているからでしょう。