ギルティ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~

ギルティ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~のレビュー・評価・感想

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ギルティ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~
8

絡み合う人間関係に導かれる、大人の恋のストーリー

爽(さやか)は優しい夫と二人暮らし。そろそろ子どもが欲しいけれど、子作りをしない夫にその悩みを打ち明けることができません。そんな爽の悩みを聞いてくれるのは、年下の友人・瑠衣(るい)。行きつけのバーで話を聞いてもらいながら、爽は夫に気持ちを打ち明ける決心をします。しかし爽にとって癒しの存在である瑠衣には、実はもう一つの顔があって……。
もしも自分の鞄の中にGPSが仕込まれていたら、自分ならだれを疑うだろうか……身近な存在からの裏切りや、主人公・爽の心に変わらず存在するものがストーリーを発展させていきます。

この作品では、誰でも一度はあこがれる「大人の恋」がリアルに描かれています。主人公・爽の生い立ちもこの作品のストーリーには欠かせない重要なポイントです。決して幸せとは言えなかった子ども時代。そして現在の母との関係。親の恋愛の仕方が子どもにどう影響を与えているのか?そんなリアルな疑問にもこの作品は触れています。
子作りをしない夫に孫を急かす姑がいるのも、現実感が増しているポイントです。
結婚したら恋愛は終わり。トキメキは忘れてしまった。そんな人に新たな問題を投げかけてくれる、おススメの作品です。