エンゼルバンク-ドラゴン桜外伝-

エンゼルバンク-ドラゴン桜外伝-

『エンゼルバンク-ドラゴン桜外伝-』とは、三田紀房による日本の漫画作品である。漫画雑誌『モーニング』にて、2007年から2010年の間に連載され、全125話となっている。単行本にもなっており、全14巻発売されている。
本作品は『ドラゴン桜』のストーリーを継承した内容となっており、英語教師であった井野真々子(いのままこ)が転職を決意し、カリスマ転職代理人である海老沢康生(えびさわやすお)の元で転職代理人として活躍する姿を描いている。
『ドラゴン桜』が受験生やその親を対象とした内容となっているのに対し、本作品は社会人を対象としている。転職をテーマとした作品であるため、転職に関する悩みを抱えている人にヒントを与えてくれる内容となっている。
2010年には、テレビ朝日系列の木曜ドラマ枠にて連続ドラマとして放送され、『ドラゴン桜』で井野を演じた長谷川京子が主演を務めた。なお、原作では桜木建二が登場しているが、ドラマにおいては出演していない。

エンゼルバンク-ドラゴン桜外伝-のレビュー・評価・感想

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エンゼルバンク-ドラゴン桜外伝-
7

漫画で学ぶ、お金の話

転職、投資などの話題を含み、綺麗事のないお金の話が色々と登場し、勉強になります。
「仕事は自分で作り出すもの。与えられたものは仕事ではなく作業」と断言するなど、持論に対する確信を感じさせます。
平成初期と比べると一般にも広まりつつある「成功の失敗は挑戦しないこと」という言葉も序盤に登場し、「いい会社の選び方は中古物件の賢い買い方と同じ」という理論についても、「良い会社ならば「笑顔が絶えない」「個性が生かせる」「チャンスは無限大」といった抽象的な言葉を使わず、具体的な良い点を記載できる。笑顔が絶えないというのは良い会社なら当たり前なのにわざわざ言うのは、その会社では当たり前ではないと白状しているんだ」と、辛辣ながら思い当たる節もある理屈が述べられます。
タイトルの「エンゼルバンク」は、作中に登場する転職代理人が小学生の頃に確立した売買市場に由来し、その内容は「チョコボールの金のエンゼルと銀のエンゼルを売買し、子供らしからぬ利益を得た」ことから。作中でも、彼は自分の作ったその市場を「エンゼルバンク」と呼称していました。
ドラゴン桜は未読ですが、その外伝ということでドラゴン桜以降の話が描かれているようで、生徒だった若者たちがそれぞれ弁護士や東大生として登場しているようです。
漫画としてこういった知識が学べる作品の存在は、ビジネス書以外にも学ぶ媒体の選択肢が増え、ありがたいです。