わたるがぴゅん!

わたるがぴゅん!

『わたるがぴゅん!』とは、なかいま強による日本の漫画作品。1984年から2004年まで『月刊少年ジャンプ』にて、約20年にわたり長期連載された野球ギャグ漫画である。
本作の舞台は中学野球大会。ごく普通の弱小校であった東和台中学校に、沖縄からの転校生・与那覇わたる(よなは わたる)がやってくることから物語は動き出す。わたるはスポーツ万能だが、沖縄で問題を起こしては転校を繰り返す「問題児」でもあった。当初は遊びで練習に混ざる程度であったが、野球部の田中や丸山からの勧誘、そしてマネージャーの関若葉(せき わかば)への一目惚れをきっかけに入部を決意する。
本作の特徴は、本格的な野球描写にコミカルなギャグと独創的なオリジナル魔球を融合させた作風である。また、作者の故郷である沖縄の方言(ウチナーグチ)が対訳付きで多用され、独特のリズムを生み出している。
単行本は全58巻に及ぶが、これほど長い連載期間でありながら、作中で経過した時間はわずか「ひと夏」のみであるという点も特徴的である。

わたるがぴゅん!のレビュー・評価・感想

わたるがぴゅん!
9

ギャグが強すぎる高校野球漫画

小柄で俊足、強力な変化球を持つわたるが主人公の高校野球漫画です。
月刊ジャンプで連載されていた完結済みのもので、全58巻。連載開始は1984年、終了は2004年という大作です。

わたるは沖縄出身です。スポーツ万能な彼は様々な部活に乱入しては実力を見せつけてからかっていました。野球部も例外なく遊び感覚で乱入していましたが、部員に誘われ、マネージャーに一目惚れして入部。更なる頭角を現していきます。

わたるは時々沖縄の方言を使い、作中では注釈で意味が書かれています。わたるを追って沖縄からやってきたがっぱいは訛りが強く、注釈なしでは何を言っているかさっぱりわからないほどです。
「俺はむる標準語であびとーん!」(俺は全部標準語で喋ってる!)など。
がっぱいというアダ名も、沖縄の言葉で「後頭部が大きい人」という身体的特徴を表す言葉で、彼は後頭部が後ろに長い見た目をしています。
ギャグ要素の強いこの漫画の中でも彼は飛び抜けたギャグ要員で、ヘルメットをブーメランのように飛ばしたところつば部分が額に突き刺さり倒れるも絆創膏を貼るだけで復活。カマキリが鼻の中に入り、中で暴れたことで意思を無視して眼球が動き回るなど、文章で見るとドン引きするようなことを色々とやらかしてくれます。それらのシーンは確かな画力とセンスで描かれていて、笑える人は大笑いしてしまうでしょう。

野球シーンも笑いはありながら真剣勝負で、様々な魔球や打率を誇る選手が多数登場します。熱い展開もあり、まさに名作野球漫画と呼べる大作です。