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人類の無力さを痛感
少し古いニコラスケイジ主演の映画です。地球や人類滅亡の危機をテーマにした映画は多数ありますが、一般的には危機が迫るのと同時進行で対策のチームやアイテムが開発され、危機一髪で救われる、というパターンが多い中でも異色の展開と言えるでしょうか。
もう一つは、冒頭から危機が迫っている、というパターンも王道ですがこの映画は意味不明の数字の羅列から始まり、それに興味を持った主役に対して危機が訪れます。私はTV画面で見たのですが、ここは映画館の大画面なら面白さも倍増だったかな、と思います。そして、人類が危機を認知した後はひたすら逃げる。フィクション物では核兵器などで原因を破壊するとか特定の少人数だけ宇宙ステーションで脱出とか、はたまた水中や火星移住などのシナリオが準備されていますが果たして実際に直面した時に本当に対応できるのでしょうか。この映画のごとく抵抗するすべがなく逃げ回った挙句に観念して終焉を迎える、というのが一番現実的であり、そういう意味でも未来を正しく示唆する映画だと思います。
ストーリーでは一部の選ばれしもののみが脱出し楽園的な所で新たな種族を繁栄させるのでは?というようなエンディングだったのですがこれは蛇足。ただ、差し引いても評価は十分プラスのおすすめ映画です。