ヴィレッジ(映画) / The Village (2004 film)

『ヴィレッジ』(The Village)は、2004年のアメリカ合衆国のミステリ映画。

ヴィレッジ(映画) / The Village (2004 film)のレビュー・評価・感想

ヴィレッジ(映画) / The Village (2004 film)
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その村には決して侵してはいけない掟があります

紹介するのはシックスセンスで名を馳せたナイト・シャマラン監督の映画作品『ヴィレッジ』です。シックスセンスといえばラストのどんでん返しで有名ですね。そのことで有名になりすぎて、シャマラン監督といえば意外なラスト!と言われるようになってしまいました。
そして本作も意外なラストが話題となりました、が、こちらの作品は賛否両論あるようです。
ネタバレしてしまうことになりますが、あらすじをお伝えします。まずこのお話の舞台は何世紀も前の小さな村です。村人みんなが家族のように仲良く暮らしているのですが、この村には秘密がありました。村には掟があり、その1つが森に入ってはいけないというもので、これは村を囲う森に入るなということです。
では破るとどうなるのか。実はこの森には村の番人的な恐ろしい生き物が住んでおり、森に入る人がいると村にやってきて村の家畜や村人を襲うというのです。そんなわけで主人公含む村人たちは慎ましく村の中で生活を送っています。
ではネタバレですが、実はこの物語の舞台は何世紀も前ではありません、つい最近です。かつて村人たちは、街に出た際に欲に目のくらんだ町人によって大事な人を失ってしまい、二度と同じ思いをしないために村を閉鎖してしまったのです。恐ろしい生き物も、もちろん真実を知る村人たちによる自作自演です。ある事件をきっかけに主人公のアイビーはこの事実を知らされ村の外に出ます。ですが、彼女が盲目であることといくつかのアクシデントが重なり、結局村の秘密が明かされることはありませんでした、というラストです。
衣装や暮らしぶりから、そして最初に年代が出るのですが(それも村人の工作です)、どう考えても何世紀も前だと思い込むのがそもそもミスリードなのです。やはりこの監督のあるところ大どんでん返しありというように、ラストでひっくり返されました。が、昔と思わせて実は近代でした、恐ろしい生き物もいないよ、というオチは、最初に述べた通り賛否両論だったようです。上映当時はネタバレが横行しないように、劇場で誰にも結末を話しませんと誓約書も書かされたらしいです。
ラストが意外な作品は期待値を上げて疑った目で見すぎると、ネタに気付いたときに面白くなくなってしまうと思うので、そういった先入観なしで見ることをおすすめします。何も考えずに見た私はとても面白く感じましたし、今でもとても好きな作品です。