ウルフルズ / Ulfuls

ウルフルズ / Ulfuls

ウルフルズとは、日本のロックバンドである。メンバーは、トータス松本(トータスまつもと)、ジョンB(ジョンビー)、サンコンJr.(サンコンジュニア)、ウルフルケイスケ。ウルフルケイスケは、2018年からウルフルズとしての活動を休止している。
1988年、大阪の中津にあるインド喫茶「カンテ・グランデ」でアルバイトをしていたウルフルケイスケとトータス松本がセッションを行ったことがきっかけとなり、ウルフルズが結成された。1992年、シングル『やぶれかぶれ』でデビュー。
1995年にリリースした9枚目のシングル『ガッツだぜ!!』と翌年リリースの10枚目のシングル『バンザイ〜好きでよかった〜』が大ヒットし、『NHK紅白歌合戦』に初出場を果たした。
2009年に活動休止を発表するも、2014年に活動を再開させ、2015年から2016年にかけて全国ツアーを開催した。2018年、ウルフルケイスケが、ソロ活動に専念することを理由に活動を休止することを発表。以後、3人で活動をすることとなった。

ウルフルズ / Ulfulsのレビュー・評価・感想

ウルフルズ / Ulfuls
10

「ウ!!!」3人が鳴らす現在進行形の音

先行シングル「センチメンタルフィーバー~あなたが好きだから~」から幕開けするウルフルズの最新アルバム、その名も「ウ!!!」。

2018年2月、リーダーでギター&コーラスのウルフルケイスケが、自身のソロ活動に専念する為、バンド活動を休止、ウルフルズは3人+サポートメンバーでのレコーディングをする事となった。

そんな中作られたこのアルバム、先述の通り1曲目はアルバム発売に先駆けての先行シングルとなっているが、何とベース&コーラスのジョンBと、ヴォーカル&ギターのトータス松本のダブルヴォーカルである。

バンド演奏+打ち込みの所謂「ニューウェーブ」調のこの曲は、3人編成の新しいアーティスト写真(宣材写真)の、韓流アーティスト風の仕上がりを見て、「この風貌でテクノ調の曲を演ったらどうか」という、ドラム&コーラスのサンコンJr.のアイデアであるという。

2曲目もアルバム発売前に先行リリースされた「リズムをとめるな」。
こちらはストレートでシンプルな曲調に、3人のスキルとセンスが随所に散りばめられている曲である。

3曲目の「ワンツースリー天国」は、トータス松本のボトルネック奏法が冴えるブギー調の曲。

ウルフルズのアルバムには必ず1曲、トータス松本のボトルネック奏法の曲が収録されているので、そちらも試聴されたし。

なお上記3曲はYouTubeにて、MVが公式にアップされている。

ここからはアルバムの収録曲になっていく。4曲目は「ひとつふたつ」。

6/4調のスローな曲で、サビへの転調、メンバーの合唱がハイライトとなっている。

5曲目「ありがっちゅー」は、リズム&ブルース調の曲で、トータス松本がレギュラーを務めるラジオ番組から生まれた曲である。

6曲目「生きてく」は、16ビートのリズムのソウル調の曲、コーラス、そしてサビの『生きてく』というリフレインで進んでいく曲である。

7曲目「抱きしめたい」はミディアムテンポのギターロック、ギターの音色は歪んでいてこのアルバム唯一のマイナー調の曲である。

8曲目「変わる 変わる時 変われば 変われ」は、テレビのタイアップとして2018年から発売されていた曲である。

9曲目「パワー」は、トータス松本のシャウト唱法が炸裂する、アルバム終盤を盛り上げるアップテンポな曲である。

そしてアルバムのラストを飾る曲が10曲目、「愛がなくちゃ(2018Ver.)」。

この曲は元々2003年に発売されたアルバム「ええねん」に収録されていた曲で、長年演奏され続けファンの間でも人気の曲である。
「センチメンタルフィーバー~あなたが好きだから~」のB面にも収録されているこのバージョンは、発表から15年経った、バンドの現在進行形を録音した1曲となっている。

全10曲、約40分のこの一枚。
3人になっても進み続けるバンドの「現在」を是非皆様にも聴いて頂きたい。