第三の男
第三の男は1945年のイギリス映画です。
監督はキャロル・リードです。
モノクロで古い映画ですが、最高に面白い映画です。
脚本も素晴らしいですが、カメラワークが最高です。
撮影スタッフも優秀な人たちがそろっていたのだと思いますが、とにかく初めて観たとき鳥肌が立ちました。
この監督は本当に凄い人だと思いました。
そして主演のオーソン・ウエルズの圧倒的な存在感、暗闇の中から現れるハリー・ライムの顔、夜の街の逃走劇、観ていてわくわくします。
うすめたペニシリンを売りさばきぼろ儲けしたハリー。
ハリーが親友のホリーに、観覧車に乗りながら下に見える人々を虫けらのように言う場面は、何か戦争に加担した独裁者のようで、とても怖く印象的です。
ホリーは、ハリーがやった事があまりにも酷いと思い、ハリーの恋人のアンナを助ける条件で警察に協力します。
この映画は戦争、政治、ヒューマニズム的な要素も含まれていますが、その様な事をあまり気にしないで観た方いいかもしれません。
ラストシーンでホリーがアンナを待つシーンの解釈は、観た人がそれぞれ考えた方が良いのではないかと思います。
テーマ曲も有名で素晴らしいです。
とにかく映画が好きな人にはぜひ観てほしい作品です。