料理人が異世界に行くなら、こんな感じ?
「小説家になろう」というサイトで小説として掲載していた作品がマンガ化されたのが、この「異世界料理道」。
よくある異世界転生系のマンガやチートに飽きたという人に読んでいただきたい作品です。
内容は、料理人のアスタという青年が店の火事をきっかけに異世界へ行き、料理によって現地の人たちの生活を改善したり絆を深めたりしていくというもの。
力も弱ければ常識もない、チートとは全く無縁の青年が、いのししのようなギバの肉と見たこともない食材を、今まで培った料理技術で捌いていくのはちょっと感動します。
この作品の面白いところは、とても現実的に異世界での生活を描いているところ。食べ物はほぼほぼ見た目も特性も違いますし、現地の人の価値観も全然違います。読んでいて「青年海外協力隊とか、こんな感じなのかなぁ~」と異文化交流の難しさを感じました。
アスタがとばされたところ(森辺)は特に生きるのに必死で、食べ物が「おいしい」という概念もないところ。
そんなところでなんとか美味しいものを作ろうと四苦八苦するアスタは、つい応援したくなります。そして、愚直に生きる、現地(森辺)の民の美しさにも感動。きっと、地球でもどこかの民族が似たような生活をしているんだろうな~。
異文化交流的なものに興味がある人は、特にはまりそうなマンガですよ。