同級生

同級生

『同級生』は、中村明日美子による日本のBL(ボーイズラブ)漫画作品で、OPERAに掲載されている。物語は、高校生の男子たちの恋愛や青春を描いた作品であり、主人公たちの成長と友情、そして恋愛模様が中心となって展開される。中村明日美子の独特の絵柄と緻密なストーリーテリングが特徴であり、登場人物たちの心情や葛藤、成長がリアルに描かれている。また、登場人物たちの間にはさまざまな関係があり、それぞれのキャラクターが持つ個性や背景が物語に奥行きを与えている。『同級生』は、BL漫画のファンだけでなく、幅広い読者層から支持されており、その感動的なストーリーとキャラクターの魅力によって多くの人々に愛されている作品である。

同級生のレビュー・評価・感想

同級生
10

言わずと知れた至極のBL作品!

超有名BL作家・中村明日美子先生による漫画『同級生』。成績優秀の佐条と、金髪で音楽が好きな草壁の二人のラブストーリーです。高校生二人の想いが、まるでガラスの瓶からひび割れてあふれ出てしまったような、青く繊細で美しい描かれ方をしています。絵も細くて色気が漂っていて、さすが中村先生、巧すぎます。
「同級生」のあと、「卒業生」「O.B.」と作品が続いていき、二人の純愛は物語が進むにつれどんどん育まれていきます。誰も近寄れないほどに二人が愛し合っている様子がたまらなく胸を打ちます。賢く複雑に物事を考えてしまう佐条と、感情にまっすぐな草壁という真逆な性格の二人。難しく考えがちで一歩臆病な佐条を引っ張ってくれる草壁が男らしいです。
最終的に展開される「BLANC」は二人の純愛の完結編。ここでは二人は別れるところまで一度距離が出来てしまうのです。けれども佐条のお母さんが病気で入院したことをきっかけにまた再会します。京都にいる佐条のかわりに草壁がお見舞いに行きますが、お母さんは末期のがんで亡くなってしまうのです。その後のラストまで展開はもう怒涛のように進み、本当に二人を邪魔するものが何もなくなります。別れそうになってしまったところを佐条のお母さんが最期に二人をくっつけてくれたそんな温かみすら感じました。
妖艶・繊細・青春、そんな言葉がぴったりな至極のラブストーリーです!