やなせたかし

やなせたかし

やなせたかしは、高知県出身の漫画家、絵本作家、詩人。戦争に参加し、終戦後は戦友らとともにクズ拾いの仕事をしていたが、転職して高知新聞社に入社。『月刊高知』の編集部で編集として従事するかたわら、表紙絵や漫画、執筆の仕事も行う。後の妻となる同僚女性の退職に合わせて退職し、彼女と共に情報。漫画家を志し、兼業漫画家として生計を立てはじめる。1969年、短編メルヘン集『十二の真珠』に掲載される形で、自身の従軍経験を反映し、ヒーローもののアンチテーゼとして描いた「アンパンマン」が初登場する。1988年には、テレビアニメ『それいけ!アンパンマン』としてテレビアニメ化され、子どもたちのスーパーヒーローとして大人気となった同作で、やなせは売れっ子作家としての道を歩み始める。音楽活動も行っており、ミッシェル・カマ名義での作曲や、歌手のやなせたかしとしてCD発売、2001年には自身が作曲を手掛けたミュージカルが初演されている。人生経験に裏打ちされた深い哲学を持つ反面、ユニークで元気なキャラクターを演じ続けたイメージが強いが、『アンパンマン』のヒットの時期から健康状態は著しく悪化していた。2013年8月に体調を崩して入院し、2ヶ月後の10月13日午前3時8分、心不全のため94歳で死去。墓碑の隣には自身の相棒であるアンパンマンとばいきんまんの像も建てられた。死後、子ども時代を過ごした高知県に記念公園が作られ、生誕100年となる2019年には、故郷の高知県香美市にある香美市立やなせたかし記念館で特別展が開催された。

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