マグニフィセント・セブン

マグニフィセント・セブンのレビュー・評価・感想

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マグニフィセント・セブン
10

21世紀に復活した「荒野の七人」!

黒澤明の不朽の名作「七人の侍」を翻案し、メキシコ寒村を舞台に匪賊と闘う七人のガンマンを描いた傑作と名高い西部劇「荒野の七人」をデンゼル・ワシントン主演・アントワン・フークワ監督で復活させた本作。
敵こそ山賊ではなく、私兵まで擁する極悪非道の実業家とかなり現代的な設定にこそなってはいるものの、かつて実業家に家族を虐殺され、街を蹂躙された女性の願いを受け入れた七人のガンマン達がやがて命を賭けて敵に立ち向かう設定はオリジナルを踏襲している。
タフでリーダーシップに溢れたチザム率いる個性的な七人の戦いぶりもひたすら痛快にして豪快で觀るものを魅了する事間違いなし。
ナイフの達人・射撃の名手・追跡と弓の名手・二丁拳銃の使い手などそれぞれの技量で西部を生き抜いて来た男たちが報酬は度外視してまでたった一つの目的の為に命すら顧みない「凄さ」はオリジナルにも増して濃く描かれていて、「名作が時代を越えて蘇った」事をまざまざと痛感させてくれる。
ラストの激戦では七人側にも当然死者が出る事になるが、”かつてはアウトローだったかも知れないが英雄として死んでいった者たちへの賛辞”が画面からも伝わって来て心底「観てよかった!」と思える作品になっていた。