巫女様のような美しいシンガーソングライター
青葉市子さんは、10年以上活動しているクラシックギターで弾き語りするシンガーソングライターです。
最新のアルバムまでは、ほとんどがクラシックギターたった一本の伴奏でのみの歌を収録されていました。デビュー初期の頃のアルバムでは、まるで現代の吟遊詩人かのような、物語性のある曲を作っていました。
ライブで実際に演奏を見ると、彼女の聖歌のような柔らかい歌、その裏での類まれなるギターテクニックに惹き付けられます。歌いながら、手元も見ずにとんでもなく細かいフレーズを弾くので、技術力が本当に高いです。
彼女自身が作ったレーベルから出されたアルバムでは、クラシックギターの演奏だけでなく他の演奏家たちを加えて沖縄の自然を歌ったものも出ています。
彼女の書いたブログを見ると分かるのですが、とても現代人とは思えないような不思議な視点から物事を受け止め、少し古風な歌詞が生み出されています。
彼女自身はよく歌のことを「お詩」と言っているのですが、曲の背景が目に浮かぶようなそれを、そう呼ぶことに納得できます。「昔の日本で神様に仕えた巫女様は、彼女のような雰囲気だったんだろうな」と思える方です。
心を浄化したい時、寂しい時、彼女の曲を聞くと、どこまでも優しい閉じた世界に浸れる気がします。