風雲児たち

風雲児たち

『風雲児たち』(ふううんじたち)は、みなもと太郎による漫画作品。『コミックトム』にて、昭和54年から第一部の連載が開始された。関ヶ原の戦いから幕末まで駆け抜けた人々の姿を描いた群像劇。
三谷幸喜脚本でドラマ化され、2018年のNHK正月時代劇として『風雲児たち〜蘭学革命篇〜』が放送された。2019年には同じく三谷幸喜脚本により三谷かぶき『月光露針路日本 風雲児たち』と題して歌舞伎化され上演されている。

風雲児たちのレビュー・評価・感想

風雲児たち
8

幕末を描く超大作。そのスケール、分かりやすさは大河を超え、大海原と例えても良いレベル

幕末を描くために関ヶ原の戦いから物語を始める事で、各藩が幕末に何故その選択をしたのかが分かりやすくなっている。
この手の漫画は堅苦しさから読むのを躊躇うかもしれないが、キャラクターも肖像画をコミカルにしたものであり、ギャグも多く使用されており読みやすい。また連載自体も40年以上経っており、ギャグの内容も当時の時世を反映したものであったり、新たな事実が発見される事もあり、長期連載ならではのエピソードも多い。
隠れた名作としてファンも多く、正月の特別番組で解体新書の翻訳の件が三谷幸喜の脚本で実写化した事がある。この超大作を大河ドラマで観てみたいと思う。教科書では単語として覚える項目も、何故そのような経過になったのかを点ではなく線でとらえる事で、登場人物が生き生きと動いている。例えば黒船来航、桜田門外の変、生麦事件、エピソードを挙げればキリがない。教科書では取り上げられくとも、歴史に名を残している人物や歴史の分岐点となったエピソードも多く、この漫画を通じて日本史全体に興味を持つかもしれない。自分はこの漫画から歴史に興味をもち、高校の日本史の点数が飛躍的に伸びた。歴史の入り口として皆様にも勧めたい。