ロボット少女のプラネタリウム解説員の最後の瞬間が切ない。
未来の核戦争後の世界が舞台です。住む人のいない街では殺人ロボットが内蔵プログラムに従って人間を追いかけまわして殲滅させています。そのロボットから逃れた1人の少年はその街のプラネタリウムにたどり着きます。いつ殺されるかわからない恐怖の中で出会ったのはそこで解説員をしているロボット少女でした。そのプラネタリウムにはもう電気は送られておらず、少女は内臓バッテリーの充電もできません。あとわずかに残された稼働時間がその少女の寿命です。内臓プログラムによって会話するロボット少女の少年とのやり取りがどこかピントがずれているので少年をイライラさせるのですが、同時にとてもほほえましく絶妙にユーモラスです。とても癒されます。人間を幸せにするのがロボットである自分の役目だという少女の語り掛けによって、こわばった少年の心は次第にほぐれていくのです。少年が故障していたプラネタリウムを修理すると、少女による星空の上演と解説が始まります。その解説は少年に忘れられない感動を与えます。別れの時がくると、少年はその少女を連れて街を脱出することを決意しますが、その途中で出会ったのが最強の戦車型ロボットです。生き延びるための激しい戦闘が展開されるのですが、その最中に起きる悲劇の中でロボット少女が少年に語り掛ける最後の言葉がとても感動的です。