ザ・フォース

ザ・フォースのレビュー・評価・感想

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ザ・フォース
10

世紀末格闘技アクション!

少年の頃「香港クンフー映画」と「マカロニウェスタン」にハマったのがきっかけで映画製作に目覚め、以後マニア泣かせのアクション映画を取り続けているアイザック・フロレンティーンの会心作。
疫病が蔓延し、死と暴力が支配する未来都市でかつてのライバルが率いる無法者軍団によって弟を殺された孤高の賞金稼ぎが仇を求める近未来。ぱっと見は「マッドマックス」の二番煎じといっても差し支えない世界観ではあるが、そこは監督が好きなクンフー映画のマカロニウェスタンのエッセンスを惜しみなく注ぎ込み、香港映画ばりの格闘戦&マカロニウェスタン並の銃撃戦の連続で觀るものを決して飽きさせない。
主人公を演じるゲイリー・ダニエルズはイギリス人の元キックボクサーで、香港映画や低予算アクション映画等で悪役として当確を表し現在も活躍中。かたや無法者のボスを演じるブライアン・ジェネスは中国拳法(洪拳)の使い手というユニークな経歴の持ち主。
そしてその二人が一騎打ちを演じるラストはまさに自身武道家でもある監督の「入魂の出来」といってよく、それぞれの格闘技の動きを活かした独創的にして迫力のある対決シーンに仕上がっている。残念ながらDVD化はされておらずVHSでしか視聴出来ないが、「アクション映画ファン」ならば是非探してでも観てほしい一作。