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「マイアミバイス」スタッフによる傑作バイオレンスアクション!
かつて一斉を風靡したアメリカのTVシリーズ「マイアミバイス」スタッフ(マイケル・マン、ポール・マイケル・グレーザーら)がTVでは出来ない作品を、と意気込んで制作した知られざる痛快アクション。
5人の不良少年達が更生の渦中で恩人でもあるベトナム帰還兵(ジョー・タイガー)を失い、かつてはお互いに対立しながらも今では家族同等の絆で結ばれた5人が地元のギャング、そしてそのバックである巨大麻薬組織に壮絶な戦争を挑んでゆく。ありふれたギャングモノかと思いきや、クライマックスでは戦争映画ばりの要塞攻略戦まで堪能できるという贅沢な内容の為「流石にこれはTVでは無理だ…」と思わせてくれる逸品。
悪役もジェームズ・レマー、ローレンス・フィッシュバーンと「マイアミバイス」でも活躍した個性派が「5人の若手に胸を貸す」といった雰囲気で演じていて本作を俄然盛り上げてくれる。そして「影の主役」ともいえる「ジョー・タイガー」を演じたスティーブン・ラングの圧倒的な存在感。”ベトナムで戦友を失いながらも生き残ってしまった葛藤を抱え、それまでは無軌道でしかなかった不良少年に「仲間」の尊さを伝えながら死んでゆく…ジョー・タイガーなくしてこの作品はありえないといっても過言ではない。