戦うことを宿命として生まれた男の激く、悲しい生きざま
宇宙の一匹狼の海賊コブラがいくつもの星を駆け巡り、様々な宇宙人と出会う。
或る者は仲間になり、ある者は敵としてコブラの人生に関わってゆく。
登場する乗り物は陸海空とも動物をモチーフとして設計されていてエレファント(象)と呼ばれる戦闘マシンやアンモナイト型のバイク、タツノオトシゴ型の戦闘機などどれもカッコよく実際にあれば良いと思うほどだ。
迫りくるピンチや危機を自分の持つ能力で次々と切り抜けていく痛快さがたまらない。
コブラのパワーの源はコブラに根差す動物的な自己保存本能と、死をくぐり抜けてきた経験からくる運命論、ロマンにあるのだと思う。
誰でも死への恐怖はもっているが、怖さからか自然に口元が緩んで軽快なJOKEが次々と飛び出す。
そしてパワーを持っているにもかかわらず、好きな女一人守れないと自分を責め自分を復讐に駆り立てる。
そんな人間臭さも見どころの一つだ。生き物は他者を支配したいという欲は強い。
しかしそれに縛られず自分の思うままに自由に行動したいという生き物も出てくる。
コブラの自由の代償は命。コブラも自分の命を狙う殺し屋たちの犠牲の上に生きている。
鋭い人間洞察、男は自分勝手なうぬぼれやで女は永遠に謎か…うそぶくコブラの活躍に今日も目が離せない。