長期に渡って活躍するアーティスト
DEENは1993年にデビューしたロックバンドグループで、ボーカルは池森秀一さん、キーボードは山根公路さんが担当しています。
まずは稀有なデビュー経緯を紹介します。
彼らのデビュー曲は「このまま君だけを奪い去りたい」。実はCM曲で使う予定として曲自体は完成したいたものの、歌い手が見つかっていない状態でした。
通常CMで使用する楽曲はリリースされている、又は存在するアーティストが準備したものを使用します。つまり楽曲は存在するものの、アーティストがいなかったのです。
当時のプロデューサーが、ソロデビューを目指して上京していた池森秀一さんに歌ってもらい、ハマったことでボーカルが決定。その後キーボードの山根公路さんも合流し、グループ名は響きの良さから「DEEN」と名付けられて、プロデューサーが主導でデビューする事となりました。
ロックバンドとしてデビューしたDEENですが、ギターやドラムが加入したのはデビュー後になります。
諸事情でメンバーの脱退や加入を繰り返して、2018年の2代目ギタリスト脱退後はデビュー当時の2人組で主に活動されています。
メンバーの脱退は楽曲に影響する事もありますが、サポートメンバーによる協力やセルフカバーを意欲的に制作することで、過去にリリースされた楽曲のイメージも更新しており、幅広い層に届く活動を行っています。
DEENは幅広い音楽活動を行っており、アニメやドラマの主題歌やゲームのテーマソングも手掛けています。
代表作として知られるのが1997年12月にリリースされた「夢であるように」。
これは大人気ゲーム「テイルズオブデスティニー」のテーマソングにも起用され、ゲームとリンクする歌詞やサビで盛り上がる曲調はファンの間だけでなく、ゲームを知る人からも支持を集めている楽曲になっています。
2019年にはお笑いコンビ「キャイ〜ン」と「KYADEEN(キャディ〜ン)」の名前でコラボユニットを作り、ポップ調でアウトドアな雰囲気を誘う楽曲を発表して注目されました。
一方で長年応援してくれているファンを特に大切に思う場面も見られます。ライブやコンサートでのファン対応はもちろん、セルフアルバムを作成する際はファンからアンケートを募集したり、ファンとの温泉ツアーで親睦を深めるといった活動も行っています。
老若男女問わず聞きやすくメッセージ性の強い楽曲、幅広い活動範囲、ファンを大切にする試みによって長期的な音楽活動を行っています。
落ち着いた楽曲が多く、ふとした時に聞きたくなるので気になる人はぜひ聞いてみて下さい。