ひなぎく

ひなぎく

『ひなぎく』とは、1966年に作成されたチェコの映画。監督はヴェラ・ヒティロヴァが務めた。
筋書きを追いかけるのが難しく、チェコ語への深い解釈や自由を規制された時代背景の知識がないと理解不能という指摘も存在する。公開後、政府への批判・転覆活動とみなされてチェコで発禁処分を受けるも、世界では高い評価を得た作品。日本においても難解意味深なカルト映画として名高い作品である。
マリエ1とマリエ2という名前の2人の姉妹が、自由気ままないたずらをしかけて反乱を行う様子を描く。

ひなぎくのレビュー・評価・感想

ひなぎく
10

ふたりの自由さをみてるとすごく幸せな気分になる

面白いとか面白くないとかそういう次元の映画じゃない。
"可愛さだけで神に反抗する存在"
嘘泣きも悪ふざけも、めちゃくちゃな行動の全てに意味なんてないの、ただ今を楽しみたいだけ、だって私たちは女の子だから。
最高にクールな思考回路でしょ。そして、それが出来ちゃうのは可愛い女の子だから。男の子じゃダメなんです。何の役にも立たない女の子だからこんなにキュートでポップでクレイジーなんです。
ふたりの自由さをみてるとすごく幸せな気分になる。
やっている事は悪い事ばかりだけどやりたいことだけやってる姿がすごく人生を謳歌してる。
マリエ2のイトカ・ツェルホヴァーがすごく好き。
ひとつひとつの行動が可愛すぎる。
楽しい気分になるし元気になる映画です。
今の時代だからこそオシャレでセンス良くて可愛くてナンボでもそんな目線で褒められる。

個人的には「小さな悪の華」を思い出してしまう雰囲気の内容であらすじは無いようなモンか。

今の時代では撮れない真似出来ない60年代の奇跡的な天然センスで溢れた意味あるような無いようなチェコのゴダールか!?
作中に登場する若い女性がいたずらをしかけたりスクリーンの中で好き放題している様子はどこが新鮮で不思議な気持ちにさせてくれる。全体的にポップでキュートな雰囲気であるが、所々社会に対するメッセージともとれるようなシーンもありこの作品をよりいっそう深みのある物にしている。