シーマン

シーマン

『シーマン』(SEAMAN)は、ビバリウム(現:オープンブック)が開発した育成シミュレーションゲームシリーズ、および同ゲームの架空の生物の呼称。1999年7月29日にドリームキャスト版『シーマン〜禁断のペット〜』として発売された。その後、マイナーチェンジ版『シーマン2001』や、PlayStation 2版『シーマン 完全版』も発売されている。
人の顔と知恵を持ち、さらに人語を解す、古くからエジプトで伝説となっている生物「シーマン」を飼育し、ある場所へと向かわせることが目的のゲームである。

シーマンのレビュー・評価・感想

シーマン
10

会話を楽しむ育成ゲーム

シーマンはPC版、ドリームキャスト(以下ドリキャス)版、プレイステーション2(以下PS2)版と様々な媒体で発売されており、内容もそれぞれで若干異なるようだ。ゆえに、世代によってシーマンと聞いても思い浮かぶもが人によって異なることだろう。
シーマンというのは、人の顔を持ち、体は魚あるいはカエルなどの体を持つ人面生物です。人と同じ言語を話し、雌雄同体であり雄と雌はとくにはないが、作品中に女顔のシーマンが登場するシーンもある。さらに、シーマンは自分の子孫に自分の知識を遺伝させることにより膨大な知識量を持っているとても不思議な生命体である。
シーマンは芋虫や蛾を餌にするが、言語能力を持ち、知識も蓄える生き物なので会話も育成には欠かせない餌のようなものである。そんな不思議な生命体シーマンを育成するゲームである。

ここでレビューするのはPS2版のシーマンである。PS2版には「シーマン~禁断のペット~がぜー博士の実験島」と育成要素がプラスされたり、解説が増えた「シーマン~禁断のペット<完全版>」(以下完全版)がある。初めてプレイする人には、成長過程ごとに解説が入る完全版をお勧めしている。
この育成ゲームはよくあるペットショップで買ってきた動物を育てたりするものではなく、海で野生のシーマンをなつかせて飼育スペースの実験室の水槽に入れないと飼育がスタートしない。どうなつかせるかというと、餌を与えたり、専用マイクコントローラーで話しかけたりしてなつかせなくてはならない、野生のシーマンはとても警戒心が高くなつかせ捕まえるのには時間がかかる。シーマンはデリケートな生き物なので餌槍はもちろん水槽の温度、酸素に気負付けなくてはいけない。適切な育成環境でないとシーマンからのクレームが飛んでくる。最悪の場合は死んでしまう…ので気に掛ける必要がある。このゲームは、時間がPS2の設定時間と同じ時間で進む。ほとんどの人がリアルタイムに合わせているだろう。なので、お世話は毎日やらないと餓死する。なので毎日餌やりと水槽の環境整備、あいさつ程度の会話をする必要がありその手間は実際のペットさながらである。成長するにつれて話す言葉も増え少し生意気に感じるが、手間暇かけて育てたシーマンにはゲームなのに愛情がわいてきて本当のペットのような存在に…。
シーマンはいろんなことを話してくれて、育ててるはずのプレイヤーが「名言キター!」、「人生の先輩だ…。」と感じることも。プレイしてみると育成ゲームであり、哲学ゲームでもあり…なんだか憎たらしいけどなんか憎めないそんなシーマンにペット?友達?のような愛着がわくはず!!とにかくやってよかったなと思えるゲームである。
そしてシーマンには二作目もある。「シーマン2~北京原人育成キッド~」である。その名通り北京原人を育成することができる。ちょっとした神様気分が味わえる作品となっている。ちなみにシーマンはビジネスパートナーとして登場する。「神様になりたい!」、「シーマンって魚やカエルじゃないの?」と思っている方にはぜひプレイして欲しい。