『こみっくがーるず』から知る漫画家の世界
[はじめに]
私たちは日々の楽しみ、癒しとしてマンガを読んでいる。しかし、ふとしたときに「漫画家さんはどんな生活をしているのか」、「どうやってネタを考えているのか」など疑問に思うことがあるだろう。そんなときは『こみっくがーるず』というマンガを読めば解決するかもしれない。いや、解決する。なぜ言い切れるのかというと、登場人物が連載までの道のりや普段の生活を細かく、優しい世界観で描いているからだ。そんな『こみっくがーるず』を以下に紹介していこう。
[作品概要]
『こみっくがーるず』は、はんざわかおりによる四コマ漫画の作品である。芳文社から出版されおり「まんがタイムきららMAX」で連載されている。同連載誌は女の子たちによる優しくほのぼのとした内容であるのが特徴である。この作品は一流の漫画家を目指している多くの漫画家が、一つの寮で奮闘する物語である。一見、悲しい描写や読むのにメンタルが削られそうな内容かもしれないがそんなことはない。笑いあり、涙あり、ほのぼのした雰囲気のなかでもリアルな漫画家の生活を描いているのだ。
[漫画家の世界を知ろう]
主人公である萌田薫子はプロの漫画家であるが、ネガティブな性格もありその才能を生かすことができずにいた。そんな薫子はオタクな部分があり、同じ寮に住んでいる漫画家をファン目線で見る描写が多い。その目線は読者目線と同じであり、漫画家の等身大の姿を映している。俯瞰ではなく主観的視点で描いているからこそ、作品に没入できネタ出しや取材、執筆の様子、締め切りの切迫感など細かい漫画家の世界を知ることができる。しかし、薫子は才能を活かせないままなのか。没ネームを生み出すだけなのか。薫子の漫画家の成長を見守りたい方はぜひ見てほしい。