海沿いにミニFM局で繰り広げられるラブストーリー
織田裕二さんと中山美穂さんの共演で話題になった作品です。実際に撮影されたのは千葉の海ですが、設定上は湘南の海となっています。最初のシーンは1991年の東京で田中真理子の結婚式のシーンです。そこには、真理子の友人の吉岡卓也・高橋裕子・芹沢良明が参列していて、小杉正明が遅れてやってきます。小杉は、真理子の姿を少し悲しげに見つめます。時は、1982年に遡ります。ミニFMを開局している真理子は、砂浜にて車が動けなくなっているのを見つけます。そのドライバーは吉岡卓也です。真理子は吉岡を助けます。吉岡はそこで真理子に一目惚れをするのです。
一方、友人の芹沢・小杉・高橋たちは、ミニFMの小電力である弱点を克服すべく中継器を開発して、設置していきます。このことを知った吉岡はその活動に興味を持ちやがて中継器の製造を手伝うようになります。
真理子はいずれ両親が住むアメリカに行くことが決まっていました。真理子に心を寄せている小杉はなんとか彼女を引き止めようとしますが、うまくいきません。その思いを、中継器を作ることにぶつけられます。一方、吉岡はお金にものを言わせて電気屋に中継器を作らせていました。小杉と吉岡は作った中継器の数で、真理子に対する恋心を対抗することになります。そんな時、広告代理店に勤めている吉岡は、広告のキャンペーンガールとして真理子を起用することを社内でプレゼンします。合わせて、ミニFMの運営を手助けすることも提案します。そのプレゼンは無事通りますが、後日、吉岡の会社の役員たちがミニFMを聴くために車で湘南を目指します。吉岡はこの仕事に既に1,0万円もの投資をしていて失敗が許されなかったのです。
その当日、真理子はアメリカに行くために空港に向けて車を走らせています。ミニFMに関しては、その日1日分の音声を録音したテープをかけていたのです。その事実を知った小杉はラジオを通じて真理子に対して「好きだー」と叫びかけますが、その時真理子はトンネルに入っていて、その声は届きませんでした。一方、吉岡の会社の上層部の人間は、その声を聞くこととなり、怒って帰ってしまいます。
時は1991年に戻り、真理子の結婚式帰りに廃墟となってしまったミニFM局に集まります。そして、皆で楽しく話し合いながら砂浜を歩くのです。