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フォークミュージックと管弦楽をバックにしたマザーグース
1970年代にデビューしたシンガーソングライターです。NHK「みんなのうた」など子ども番組にも多数の歌を出しているので、「まっくら森」や「しっぽのきもち」など、一度は彼女の曲を聞いたことのある人が多いのでは。また、ジブリ映画「ゲド戦記」の劇中歌として使われた「テル—の唄」の作曲もしています。(劇中の唄は手嶌葵さんが歌っています。)70年代、80年代はフォークミュージックらしい曲が中心でしたが、90年代以降は管弦楽をバックにした曲が増え、音の雰囲気が変わりました。歌詞はファンタジーな設定のものが多いのですが、ただ幻想的で美しいものだけではありません。「身近に潜む怖いもの」「未知なる怖いもの」を表現したものも多く、それを親しみやすい明るいメロディーにのせている「マザーグース」っぽい曲もたくさんあります。独特の歌詞や曲の世界観が合う人は、どっぷりハマれますので、少しダークなおとぎ話などに興味のある方は聞いてみてください。2005年に出したベストアルバム「白と黒」は、まさにその名の通り「明るく美しい世界観の歌」と「ダークでちょっと怖い世界観の歌」両方を集めているので、どんなアーティストなのかを1枚で知る入門編としてお勧めです。