ハッピー・マニア

ハッピー・マニア

『ハッピー・マニア』とは1995年より安野モヨコが『FEEL YOUNG』で連載した漫画、およびそれを原作としたドラマ作品。2017年に続編となる『後ハッピー・マニア』の読み切りを発表、その後連載が開始された。理想の恋人を求めて突っ走る、破天荒な主人公シゲカヨ(重田加代子)が、男と付き合っては別れてを繰り返しながら「しあわせさがし」をしていく様子を描く。恋愛と性に関する女子の本音が赤裸々に語られている作品。何度痛い目に遭っても立ち直るシゲカヨの姿がおかしくも魅力的な、恋愛コメディー。

f19551016l6のレビュー・評価・感想

ハッピー・マニア
8

突っ走るカヨコが面白い!反面教師にもできるコミック。

ドラマ化もされ人気を集めた、ヒットメイカー安野モヨコによる女性コミックです。

主人公のカヨコは20代のフリーター女子。
「彼氏が欲しい。」というのが口グセで、愛し愛される恋人を夢見て奮闘しています。
しかし、大都会東京の恋愛事情は一筋縄ではいきません。
しかも、カヨコの行動には的外れなものが多く、恋愛をするたびにイタイ失敗をして読者を笑わせます。

ハイテンションで暴走気味のカヨコのストーリーは、そのやりすぎ感が面白いのですが、その根底にあるものは共感できるものだったりします。
素敵なメンズを前にしても、上手く愛され女子になれるわけでもなく、なぜか間違った方向に奮闘してしまう。
それが自分にも思い当たり、人ごとに感じられない人は意外と多いように思うのです。
そんなところがヒットの一因となっているのかもしれません。

そして、カヨコは数々の叶わぬ恋を経験するのですが、相手のメンズの特徴や、毎回異なるカヨコの失敗のパターンに、作者の鋭い洞察力が感じられるところも。
全く有り得ないストーリーではなく、誰かが経験してそうな、リアルな説得力があります。
そんなリアルな恋愛事情からは学べることもあり、カヨコを反面教師とするのもアリな漫画です。