モノノ怪 / Mononoke

モノノ怪 / Mononoke

「モノノ怪」とは、2006年にフジテレビのノイタミナで放送されたアニメ「怪 〜ayakashi〜」の中の「化猫」編をスピンオフし、「モノノ怪」というタイトルで2007年に同じくノイタミナで放送されたオリジナルアニメーション。シリーズディレクターは「中村健治」で、スタイリッシュな和製ホラー作品。
人間の情念に憑いたあやかしが「モノノ怪」となり、主人公「薬売り」が退魔の剣でモノノ怪を斬っていく。

5xBellのレビュー・評価・感想

モノノ怪 / Mononoke
9

怪しきモノノ怪達の物語。

私がおすすめしたいのはモノノ怪というアニメ、漫画です。
アニメの方は一話完結になっております。
主人公は薬売りです。名前は私の知る限りでは物語の中で登場しておらず、そのまま薬売りと呼ばれます。ぱっと見た感じ、怪しげな綺麗なお兄さんと言った容姿です。そんな薬売りが旅の途中で出会ったあやかしに秘められた真実を解き明かし、退魔の剣をもって退治するのが物語の大体の流れです。
個人的には化け猫という一番目のお話が印象的でした。ある武家に隠された憤らずにはいられない悲劇、主犯であり共犯者である者達の末路、最後の化け猫の涙としか思えない大粒の水滴。特徴的な絵と世界観が、この物語をより一層高めていると思います。あとは、それぞれの物語に登場するキャラクター達も魅力的だと思います。あやかしが存在するにはそれぞれに理由があって、それを一つ一つ解き明かしていった先には、最初は良い人だと思っていたキャラクターの裏の顔があったりします。
また、物語の最後を飾る退魔の剣の封印を解いたあとの薬売りの姿も格好良いです。色白の薬売りが、封印を解いたあとは色黒の筋肉質なお兄さんになって退魔の剣を振り回します。そんな真逆の姿で暴れるのも面白かったです。