宇宙を駆けるよだか

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宇宙を駆けるよだか
8

あゆみと然子、女同士の戦いも熾烈な宇宙を駆けるよだか

「宇宙を駆けるよだか」は2014年より別冊マーガレットで連載がスタートした漫画です。
タイトルにあるよだかとは宮沢賢治の小説「よだかの星」に由来しています。
とてもかわいい女子高生・小日向あゆみが最近出来た彼氏である水本公史郎、通称しろちゃんとの初デートに出掛けるシーンから始まります。待ち合わせ場所に向かう途中、あゆみのスマートフォンにクラスメートの海根然子から通話があり、あゆみが見上げたビルの屋上から然子が転落します。その直後気を失ったあゆみは病院に運ばれ、お世辞にもかわいいとは言えない然子の姿になっていました。
自分は小日向あゆみだと、然子の姿で主張しても親や友人、しろちゃんにさえ信じてもらえないあゆみ。おまけにかわいいあゆみの姿となった然子は前から好意を寄せていたしろちゃんと付き合えて嬉しそうです。
どうにか自分の体を取り戻そうと決意するも、然子の画策によりクラスでも孤立しかけるあゆみの前に、心強い味方が現れます。あゆみのことを中学時代から思い続けていた火賀俊平です。火賀の協力を得てあゆみは元の体に戻る方法を模索しますがー。
然子の姿になったあゆみがとても健気で、表情が明るくなったりしたせいか入れ替わった後の然子も読んでいてかわいく見えてきました。火賀が然子の長い前髪に、プレゼントしたバレッタを留めてあげるシーンが印象的です。2人が入れ替わったのは赤月の日という、赤月町で昼間に出る月が赤く見えるという珍しい現象の起きる日でした。これが後々思わぬ波紋を引き起こすことにもなります。
この度、ジャニーズwestの重岡大毅さん、神山智洋さんダブル主演で実写ドラマ化され、ネットフリックスで配信されることが決定しました。「宇宙を駆けるよだか」はますます注目の漫画です。