文豪ストレイドッグス DEAD APPLE

文豪ストレイドッグス DEAD APPLE

『文豪ストレイドッグス DEAD APPLE』とは、2018年3月に公開された『文豪ストレイドッグス』の劇場版作品。制作は、テレビアニメ版同様ボンズが務めた。
世界各国で謎の「霧」が発生し、霧が消えたあとに死体が現れるという怪事件が多発。死体は全て、異能力者だった。この事件を危険視した日本の内務省異能特務課は、事件の捜査を武装探偵社に依頼する。この事件には、危険な異能力・澁澤龍彦が関わっていた。
2016年に放送されたテレビアニメ第2クールに続く作品で、原作者・朝霧カフカ協力によるオリジナルストーリーが描かれている。

toinsmoulfishのレビュー・評価・感想

文豪ストレイドッグス DEAD APPLE
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人気アニメ『文豪ストレイドッグス』の映画

2016年にテレビシリーズで放送され人気を博した『文豪ストレイドッグス』の劇場アニメ。
ざっくり言うと異能者から異能の力を奪う異能を持つテロリスト的な新文豪が横浜の町に現れ、一晩にして町は壊滅状態に……という内容。
おそらくテレビシリーズで太宰・おださく・安吾トリオのエピソード、太宰×中也コンビあたり萌え悶えた女性が多かったのか、それを意識した構成になっていたのですが、そのあたりの足下を見られている感が出過ぎていて、必要以上の露出が全く自然に感じられませんでした。脚本、榎戸さん?本当に?という感じ。
そして、一番駄目だったのは主人公。テレビシリーズのときは、主人公の成長ストーリーでしたので「応援したくなる」キャラクターのような印象でしたが、この劇場版は「ただのお荷物」。皆の足を止め、皆を危険にさらし、皆に守ってもらい、自分はわーわー騒ぐだけで何もしない。でも、一番おいしいところの最後のとどめの一発だけは主人公。終始、言動に1ミリも共感できず、ただの五月蝿いだけの人でした。
主人公がボンクラなせいもあり、物語のテンポも悪いこと……。芥川や鏡花が話を進めても、オロオロしたり体を動かさず文句ばかり言う主人公のせいで全部止まる。(だから、主人公が出ていないシーンは、まだ心穏やかに見られました……)いやぁ、なかなか苦痛の90分でした。
唯一楽しく見られるところは、ボンズ渾身のアニメーション、絵作りくらいでしょうか。