二ツ星の料理人

二ツ星の料理人

『二ツ星の料理人(原題:Burnt)』とは、2015年公開のアメリカ映画である。ジョン・ウェルズが監督、スティーヴン・ナイトが脚本を担当。天才肌だがトラブルメーカーの料理人アダムが、再起をはかるためミシュランでの三ツ星獲得を目指す物語を描く。お騒がせ料理人のアダムを、ブラッドリー・クーパーが演じた。2019年、日本で放送された日曜劇場『グランメゾン東京』は、本作との類似点が多いことが指摘されている。

res12141098のレビュー・評価・感想

二ツ星の料理人
8

最高は一人じゃできない

トラブルを起こして、全てを失った料理人アダムは三つ星を狙う為に友人のレストランに入るが、初日からやりたい放題の彼は、周囲とトラブルばかり。

才能ある人間が新天地へ行って、トラブルを起こしながら進んでいくという、青春映画ではお決まりパターンの様な映画だが、それを料理に置き換えて、大人の空間を演出している。
当然のことながら、数々の料理が出てくるが、まるで上品な絵画をそのまま映し出した様な料理の映像は目を見張るものがあり、うっとりとさせてくれる。
単に空腹を満たすのではなく、純粋に食べる喜びを感じさせてくれると言うことを感じさせてくれる。

ストーリー自体は分かりやすい分、料理のシーンをより楽しめるので個人的には嬉しかった。
頭の中では理解をしていても、実際には難しい、仲間と力を合わせて働くと言うこと。
人と働くと言うのはどう言うことなのか?人の上に立つと言うのはどう言うことなのか?

アフリカのことざわで「もし貴方が急いで行きたいなら一人で行け、もし貴方が遠くへ行きたいのなら一緒に行け」というのがあるが、それらの難しさにも気づかせてくれる映画である。
仲間と力を合わせて頑張る方が良いに決まっている!と思うかもしれないが現実は中々、上手く行かないもの。波長が合わなかったり、相手を信じる事が出来なかったり、嫉妬をしたり、色んな感情や関係が生まれてくる。それでも、その中で信じられるものを見つけて、自分自身を信じる事ができれば、最高の物が出来るのかなとも感じた映画だった。