もののけ姫 / Princess Mononoke

もののけ姫 / Princess Mononoke

『もののけ姫』とは、1997年に日本で公開されたスタジオジブリ制作の長編アニメーション映画。宮崎駿が監督を務め、キャッチコピーは「生きろ。」である。
本作は、自然を破壊する人間と、それに抗う森のいきものたちの戦いを描いている。
1997年の公開後、観客動員数1,420万人、興行収入193億円を記録し、当時の日本映画歴代興行収入第1位となった。2020年、新型コロナウイルスの流行の影響で新作映画の供給が困難になったことを受け、同年6月から8月まで全国の映画館で再上映された。再上映による興行収入は8.8億円にものぼり、興行収入記録は201.8億円となった。
また、1996年に国内のビデオソフト発売および海外のジブリ作品配給に関する事業提携をウォルト・ディズニーと締結したため、ディズニーから初めて出資を受けた作品である。
米良美一が主題歌『もののけ姫』を歌い、本作品をきっかけにより広く認知されるようになった。女性のような高い声で歌うカウンターテナーが特徴である。

toushmaturiのレビュー・評価・感想

もののけ姫 / Princess Mononoke
10

スタジオジブリ最高傑作

日本アニメ界の巨匠宮崎駿監督が構想16年、制作3年を費やした大作です。当時の日本映画の興行収入の記録を塗り替えた大ヒット作品でもあります。(その後同じく宮崎駿監督作の「千と千尋の神隠し」がさらに記録を更新しました。)
作品に込められたメッセージとして超大雑把に言えば「自然との共生」「自然を大切にしよう!」といったテーマなので、自然と文明が荒廃した世界を描いた「風の谷のナウシカ」と比較されることが多く、「劣化版ナウシカ」などと当時映画評論家から酷評されたりもしたそうです。二作品の大きな違いとしては「ナウシカ」はファンタジーな世界で比較的明るい雰囲気なのに対し、「もののけ姫」はかなりリアルな世界を描いていて、憎悪や恐怖に覆われた雰囲気だと思います。(残酷な描写も結構あります。)
また、中世が舞台となっているものの、通常の時代劇ものと違い、武士ではなく農民や職人が主役となっている点で「時代劇の革命」ともいわれているようです。難しい話は置いておくと、つまり時代劇が好きな人はかなり楽しめる作品です。
丁寧に作りこまれたキャラクター、重厚で壮大な世界観、そして美しい音楽に彩られた何度見ても飽きない名作だと思います。子供の時に見ても、大人になってから見てもまた違った見方や感じ方があるので、気になった方はぜひ今すぐ観てください!