代表的なプログレッシブロックのバンドの1つ
プログレッシブロックというと奇抜なイメージがあるかもしれません。確かに初期のころのステージは、ボーカル担当でリーダー的存在であったピーター・ガブリエルが奇抜なパフォーマンスをしていましたが、サウンドとしては言わばロックとクラシックの融合ともいえるもので極めて叙情的なものです。それがピーター・ガブリエルが脱退以降に変わっていきます。ボーカルはドラム担当のフィル・コリンズが兼任することになるのですが、曲調は徐々にポップになっていき、フィル・コリンズのボーカルも最初はささやくような歌い方しかできなかったのが、歌唱力が上達していきます。しかしギター担当のスティーブ・ハケットが脱退して、フィル・コリンズ(ボーカル、ドラム)、マイク・ラザフォード(ギター・ベース)、トニー・バンクス(キーボード)の3人だけになってしまいます。危機的状況ともいえるなか、皮肉なことにバンドとしては上向いていくことになります。サウンドはポップさを増し、フィル・コリンズのボーカルはシャウトできるようにまでになります。セールスとしてはアルバム「インヴィジブル・タッチ」がピークでシングルカットされたタイトルチューンは全米No.1になります。その他の特徴としてはアルバムには必ずといっていいほどインストルメンタルの曲が収録されていますが、これがなかなか聴きごたえがあり、メンバー個々のテクニックの高さがうかがえます。