レプリカズ / Replicas

レプリカズ / Replicas

『レプリカズ』とは、2018年にアメリカで製作されたSFスリラー映画である。『トランスフォーマー』シリーズのロレンツォ・ディ・ボナベンチュラら製作スタッフが集結し、洗練されたタッチで近未来の世界を演出した。主演のキアヌ・リーブスは主人公の天才科学者を熱演するだけでなく、製作にも名を連ねている。不慮の事故で家族を失った科学者ウィリアムが、自身が研究する神経科学を用いて家族を取り戻そうと奔走する姿を描く。近未来の科学技術を描くSF要素と、家族愛がテーマとなった重厚な作品である。

harryblackのレビュー・評価・感想

レプリカズ / Replicas
9

現代の技術とキアヌリーブスのアクションが融合

キアヌリーブスが悲劇の研究者を演じている本作は、家族愛を感じさせる作品となっています。またAIや人工知能が人間の限界を超えていけるかといった、現代の科学や医学の技術にも通じるところが多かったので、お子様には難しい映画ですね。
人間の記憶情報をすべてロボットに移し替えてよみがえらせるといった研究をしているウィリアムは、人型AIを使っての実験で失敗を重ねていました。この実験が成功すれば、大発明につながるはずが、なかなかうまくいかず研究所は存続の危機にたたされます。この研究所にも実はのちに発覚する秘密があり、本作のラストは衝撃の結末でした。
ウィリアムの悲劇はこの研究所がメインなのではなく、家族と車で出かけた際の事故から始まります。失った家族を取り戻したい思いから、妻とこどもたちの複製(レプリカ)を作り自身の研究で培った知識と技術を使って禁じられたクローン人間を作り出してしまいます。家族への愛が生んだ悲劇と、研究所の秘密をめぐっての逃走劇やアクション、ラストまで見逃せません。
ストーリーが少々難しいのでお子様向けではありませんが、キアヌが大好きな方やSF好きの方におすすめです。不可能だと思われていたことを可能にしていくストーリーと、そのラストシーンは涙してしまう感動がありました。