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子供愛のある優しい作品
妻を亡くしてしまった夫とその子供のお話です。
料理下手なお父さんが娘のつむぎのためにご飯を手作りすることを決め、毎日少しずつやっていきます。それまで弁当や外食だったことにお父さんのためだと思いながらもすこし寂しさがあったつむぎ。つむぎの言葉を聞いてご飯作り始め、それを機に始まるいろんな人との出会いがこの作品のほっこりするところです。
教師であるお父さんががなぜか家が料理屋の生徒の家で一緒に料理を作って食べるようになります。その先生と娘、生徒の女の子との3人の空間がとてもほのぼのしていて癒されます。
つむぎちゃんのために料理が下手な二人で懸命に料理を作って振る舞う。その料理を美味しそうに食べるつむぎに嬉しくなってしまうのお父さん。子供のことを想うお父さんの姿に自然と涙が流れるくらい、ありきたりで、理想的で、微笑ましい作品です。
つむぎも巻数が進むにつれて成長していき、最初は幼稚園に通っていたのですが、途中から小学校に入学します。料理を通して見られるつむぎの成長が自分の子供のように感じられます。既に漫画は最終巻まで発売されていてこれで終わりだと思うと少し寂しいですが、つむぎのために奮闘するお父さんの姿と周りの人のあたたかさを是非感じてほしいと思います。