臨場感と心理表現が素晴らしい
所謂SF作品ですが、メカニックデザインが現在のロボットアニメには無い多足歩行の蜘蛛のようで、今までにない、臨場感あふれるアクションを楽しめます。
登場人物に関しても、個性豊かというほどの強烈なキャラクターは少数ですが、それぞれがそれぞれの心情を持ち、より現実味を感じさせられるような表現が多く、物語が進むにつれて仲間の大切さ、ということを痛烈に感じさせられる作品です。
また、物語のあらすじとしては、最初は分かりやすくシンプルだなと思いながら見ていたのですが、中盤くらいから予想できない展開となり、先行きが全く想像できないという感じで、続きが非常に気になります。
主人公の少年は、今時の個性豊かなキャラではなく、地味でしゃべらない、面白みが無いといったモブキャラのような存在ですが、それを覆すような変貌ぶりを見せたり、表には出さない内に秘めた仲間想いの優しい一面もあり、普段の冷徹なイメージとのギャップも見どころの一部です。
作画のクオリティも最初から最後まで落ちることなく迫力と臨場感を常に感じさせてくれます。
戦争という観点とはズレますが、戦場での命の価値、人種による人権の損害、命の儚さと脆さという概念を深く感じさせられた内容となっており、作品を鑑賞しながらも考えさせられる作品となっています。