成長とは、一体何か
1999年3月7日から2000年3月26日まで放送されたアニメ作品。
1999年8月1日、子供会のキャンプに参加していた八神太一をはじめとする七人の子供たちは、突然未知の世界へと飛ばされる。
そこで待っていたのは、「デジタルモンスター」、略して「デジモン」だった。
自分たちをずっと待っていたという七匹のデジモンと出会い、太一たちは漂流生活を始める。
子供たちの前には次々に敵が立ちはだかり、命を狙われることになる。
時に逃げ、時に立ち向かい、最後は倒して進んでいくのだが、その熾烈で苛烈な戦いの中で描かれる子供たちの苦悩と成長は、複雑で、繊細で、ゆえに魅力的だ。
戦いの鍵となるデジモンたちの進化にも子供たちのこころの成長が密接に関わっている。
そのため、何度も試練は降りかかり、子供たちは常に成長し続けることが求められる。
とても過酷なことだが、子供たちは躓きながらも乗り越えていく。成長とは何か、進化とは何か、実に深く考えさせられる。
また、この作品の面白いところは、子供たちがばらばらになってはまた集まることを何度も繰り返す点だ。
最終回まであと十話をきるという段階でさえ、仲間同士で衝突しあい、敵の策略によるものではなく自分たちの意思で別行動をとる。そのくらい、子供たちは生きることに、自分なりの答えを見つけることに、必死なのだ。
子供たちの長くて短い一夏の冒険、無限大な夢を、ぜひ見届けてほしい。