完成度の高い映画『メイドインアビス 深き魂の黎明』
2020年に公開された映画で、アニメ版の続編です。
メイドインアビスシリーズは、可愛らしい絵柄とは裏腹にダークな内容でグロテスクなシーンが多いため、R-12指定からR-15指定へと引き上げられました。
『メイドインアビス 深き魂の黎明』は、ボンドルドと彼の愛娘プルシュカの話がメインで、TVシリーズから引き続きボンドルドと主人公たちの対決が描かれています。
プルシュカはボンドルドを大好きな父親であり信頼している一方で、ボンドルドはプルシュカに愛を注ぎながらもそれは人間味のないとてつもなく奇妙な愛情であり、最後にはプルシュカを自分の力の道具にしてしまいます。
その他にも悲しくて辛い話が多く、見ていて心が張り裂けそうになりますが、内容がしっかり作られているので映画の世界に引き込まれていってしまうのです。
また、レグとボンドルドの熱く力強い戦闘シーンは迫力がすごく、息もつかせない激しさで見入ってしまいます。
アニメ版でもそうでしたが、映画でも映像がとても美しく、音楽もオーケストラの演奏でとても迫力があります。
映像と音楽に一体感があり完成度が高いという所も、この映画の魅力の一つです。
登場人物たちの気持ちの交差や狂気にも似た心情を考えてしまう、とにかく心が震える作品です。